大島紬と、西陣絣と、召しませ花。

このところ暖かい日が続きましたね。

定休日明けの今日店に来てみたら、店の前の電車通りは雪がなくなっていました。

さて、いよいよ明後日から。

素敵大島紬展+菱屋カレンブロッソオーダー会

2/22㈮~27㈬ 期間限定のお楽しみです。

 

カレンブロッソについては → こちらをどうぞ

枡屋儀兵衛さんの大島紬についても → こちらをどうぞ

 

いろいろと予告してまいりましたが、今日は番外編。

今週末のフェアに、関係ないようで関係あるお話をします。

私この仕事をしておりまして、素敵な方・一方的に大好きな方との貴重な出会いに支えられているんですが、そうした中でも特筆すべき素敵で大好きな職人さん、という方がおりまして。

西陣絣加工師・葛西郁子さん。

これ、たぶん2度目にお会いした時の葛西さん。3年前。

仕事に向き合う姿勢が、信じられないくらい純粋な人。

糸に触れている事が、幸せでたまらない人です。

ほんとうに、見返りを求めずに仕事そのものが好きっていう、現代において稀有な人。

そんな職人さんです。

そもそも【西陣絣】って、何ぞや?というハナシですが

私も彼女に会うまで、京都・西陣の絣なんてピンときませんでした。カスリって、紬のハナシじゃなくて???

皆さん、女学生の着物と言えば、矢絣のお召。思い浮かびますよね。昭和の初めまで、京都・西陣では色とりどりの大胆な絣が作られていました。

アンティーク好きな方ならお分かりかも。大胆な縦絣の織物で、銘仙でもないシボのある着物。みたことありません?そう、それです!

戦後あまり作られなくなった西陣絣は、今は数名しか職人さんがおらず、このままでは途絶えてしまう。それなら私やる!と、この技術の唯一の若手職人となったのが葛西さん。

2016年春のこと、工房におじゃますると、古い京都の町屋・急な階段を上ったところ。古い道具に囲まれて、文字通り糸とともに生きている葛西さんの姿がありました。

西陣絣は、経絣。糸を括って、柄になる部分だけに色を染めて、その経糸を組み替えてずらして柄を作ります。これだけの説明では全然伝わりませんが、他の紬の産地とは違う、独特の技法。

それは、紬の民芸的なイメージとは違う、華やかで美しい都の絣。

この葛西さんとの出会いが3年前のこと。

それから、ありがたいことが世の中にはあるもので

一昨年、葛西さんと召しませ花が、出会ってくれたのでした。

今の私達世代がリアルに着たい着物を作ってくれる【召しませ花】。いつも、本当に同世代の感覚で「こういうのが欲しかった!」を形にしてくれるブランドです。

その召しませ花の感性と、葛西さんの西陣絣が出会って生まれた着物がこちら。

ノスタルジックな大きなつぼだれが、すい込まれるようにとけてゆく美しいきものです。

織りの着物ながら、現代のよそゆきなら場面によって対応できそうな、エレガントな雰囲気。

そして。

そしてですよ。

このたびの、大島紬。

またしてもとっても嬉しいことに

 

枡屋儀兵衛さんの大島と、葛西さんの西陣絣が出会ってくれていたのです。

 

今回ご紹介するなかから、こんな感じ!

大島のツヤ感と枡屋儀兵衛さんのセンスが解釈する、葛西さんの西陣絣。

ぜひぜひ、上の写真とくらべてみて!

西陣絣 × 召しませ花

西陣絣 × 枡屋儀兵衛

「西陣絣」という技法を、それぞれのセンスで解釈して形にするとこうなるのね、という面白さ。

艶やかな大島の糸と合わさる事で、経糸の絣はくっきりと浮かび上がってスタイリッシュな印象です。

都会的でありながら、手仕事の温度も感じられる、そんな着物です。

葛西さんの絣使いの大島「いろか」は、数反入荷しております。

ほんと。奇跡のコラボ!

 

大島紬といえども、いろいろ。

日本には、色々な織物があって、いろいろのな職人さんが仕事をしています。

昔ながらのままの良さもあるけれど、やはりデザインセンスにおいて、今の感覚であること。私達世代が「着たい」と思うものであること。そして、手の届くお値段のものであること。

わが店でご紹介するものは、そうでなくてはと思っています。

同世代の職人さん、デザイナーさん、商品企画の方々が、素敵な物作りをしてくれていることに感謝しつつ。

明後日から!

ぜひぜひ、ご来店くださいませ。

 

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キモノハナ おあつらえ
札幌市中央区南1西5-6-3 CUTEビル2F
【定休日】毎週木曜日・第一第三火曜日
【営業時間】11:00~20:00(月曜日13:00~/日曜日~19:00)
℡(011)522-8736

 

 

 

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