旅するマジョリカタイル。

こんにちは、すこしずつ暖かくなってきた、3月。

このたび織りあがってまいりました、オリジナルの帯

【マジョリカタイル】

新配色です!

白とブラウン、それぞれ名古屋帯と半幅帯、出来上がって店頭にならびました。

この帯は、当店のオリジナルデザインを京都は西陣織・りんどう屋さんに織ってもらっている、正真正銘当店にしか売っていないシリーズ。

これ、織っているところ。

私が数年前から魅せられている【和製マジョリカタイル】というものをモチーフにしています。

 

それで、このたび。

定休日にプラス一日、臨時休業をいただいて、ちょいと旅に出てまいりました。

目的のひとつはこれ。

ずっと行きたかった、常滑のINAXライブミュージアム

ここには世界のタイル博物館というものがあって、世界中のタイルとその歴史を見ることが出来ます。

そこでいま、和製マジョリカタイルの企画展をやっていて、すごく行きたかったのでした!

で、行ってきました。

そもそも私とマジョリカタイルとの出会いは、北海道開拓の村。

そこの、大正期の病院の壁と床に、色鮮やかで可愛いタイルが使われていたのでした。

そしてその後、京都のカフェで。

古い銭湯をリノベーションした西陣のカフェ、さらさ西陣。

オリジナルの帯を織ってもらっているりんどう屋さんの、近く(今はりんどう屋さんが引越してしまったけれど)。

めくるめくタイルに包まれる世界。

これは何だ!と衝撃を受け、調べた結果正体を知ったのでした。

和製マジョリカタイルは、大正から昭和初期のごく短い期間にだけ作られたもの。

イギリスのタイルにならって、同じものを日本で作れないかと試行錯誤した結果、日本の高い技術で作られるようになり、西洋文化が入ってきた当時の建築に使われたほか世界中に輸出されたのです。

今回見に行ったINAXの展示では、西洋への憧れから誕生した美しいタイルが

果ては東洋への憧れをもって世界に求められた歴史が、語られていました。

いま、東南アジアや台湾の古い建築に、日本製のマジョリカタイルは残されているそうです。

インドや中国にも輸出されたんですって。

日本の技術と芸術性は、すごいのだ。

そもそも日本人は、海の向こうの文化に憧れ取り入れて、そこから独自のものを作りだして来た人たち。

奈良の昔から、唐の文化に憧れて取り入れて、平安の国風文化が生まれたように。

文化が世界を行き来する、東西交流。タイルからそんなことまで考えます。

 

常滑で堪能してますます深まるタイル愛。

いずれ、違うタイル柄もデザインしたいなー、などと思いつつ。

 

今年は、ダークブラウンと白地、グリーンを使った配色にしました。

茶も緑も、あんまり着物の配色に使われていない色。

茶色い帯なんて、あったら使いやすいと思うのですが、意外に少ないんですよね。

アンティークの着物や、ちょっと個性を演出したいコーディネートにも使えそうな配色になりました。

 

ちなみに、常滑。ご存知のとおり焼物の街です。

中部国際空港から、すぐです。

次の目的地もあったため後ろ髪ひかれながら後にしましたが、古くからの登り窯があったり、焼物の煙突が並ぶ風景、坂道。ゆっくり歩きたいところでした。

旅がお好きな方にはおすすめ。

そして

タイルの帯は、オンラインショップにも追加しましたよ

→ こちら

でもご来店できる方は、ぜひ店頭にいらしてくださいね。

 

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