アールデコの帯。
- 投稿日:2018.11.28
- カテゴリ: オリジナル商品
こんにちは。
気が付くともうすぐ12月。あっという間に今年も残りわずかですね。これからクリスマス、忘年会シーズンと、着物でお出かけの機会も多くなる季節。何を着ようかな、とコーディネートも楽しみたいですね。
日々あらたなものが入荷したりもする当店ですが、オリジナルデザインの帯を作るようになって今年で4年目。
今年の新柄が、ようやく織りあがってまいりました。
今年のテーマは
アールデコ。
わたくし臼杵の大好物の一つに、戦前の日本の西洋建築、という物がございます。
まあ、建築について特に詳しい知識があるわけでもないのですが、なんというかあちこち旅先(主に出張先)で時間を見つけては古い建物を探すのです。とくに明治以降、日本人が西洋の文化を取り入れて独自のものをつくっていった時代の産物に心ときめくのであります。
そんな、戦前の日本の西洋建築には、そこかしこにアールデコの意匠。
たとえば
こんなのとか(↑都内某所)
こんなのとか(↑これ札幌市内ですよ)
こんなだったりとか(↑これは京都)。
こういった、直線と曲線のリズミカルな繰り返しで構成されるアールデコな幾何学模様、に遭遇するとときめくのです。
その感じをデザインした帯を、作りたいなーとずっと思っていたのですが、なかなかテーマが大きくてあっためていた、アールデコ。
今年ようやくデザインを描き
こんな帯になりました!
キモノハナおあつらえオリジナルデザインの西陣織名古屋帯。
織っていただいたのは、毎年お世話になっている西陣・りんどう屋さん。
この5年あまりのお付き合いの間に、色々あった彼はお弟子さんも増え、この夏、いままでより広い工房にお引越しされました。そんなこともあって、いつもの年よりも新作の発表が遅くなりましたが、とてもいい感じに形にしてくれまして
会心の出来であります。
上品でスタイリッシュ、でもちょっとのノスタルジック。
名古屋帯ですがちょっとよそゆき仕様にも締められそうな上品な高級感
自画自賛。
こうやって力織機で裏側を見ながら織るんですね。
ちなみに、手織りと機械織。一般的に手織りの方がよほど手間がかかっていて価値が高い、というイメージですが、機械織だからといって、なにか機械にセットすれば自動的に出来あがるなんてものではないのです。
力織機での機織りも、職人さんがつきっきりで調整しながらの伝統工芸士による仕事。現代のコンピューターで制御されたような「機械」と違って、扱う人の技術によるところも大きいものです。私の目からみると謎の巨大装置であるところの力織機のお引越しもまた、まあ大変だったようで。
そんな中で、黒地もできました。
黒地に、ダークブラウンと深いネイビー。都会的な配色。
でも、この柄前にみたよ、というかたもいらっしゃいますよね。
そうです。
着物があったではありませんか。
これはつまり、帯のデザインとして描いたのが先だったのですが、いい感じなので着物も作ったところ、そっちが先にできたのでした。
それはそれとして
アールデコの帯は、半幅帯も近日出来上がる予定です。華やかな変わり結びでドレスアップ仕様にもおすすめ!
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キモノハナ おあつらえ
札幌市中央区南1西5-6-3 CUTEビル2F
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