こんばんは、荒木でございます。
何だか月1で書くブログ感が出てきてしまっておりますが、そういうわけではございません(汗)。
ありがたいことに4月以降の受注好調を続けており、最近では、M&AのFA案件2件、M&AのDD、有償ストックオプションの発行、株式譲渡案件、開示書類のコンサル、IPO支援、事業承継のコンサル、債権回収といった案件が次々に発生しており、4月以降で顧問契約も4件頂いている状況です。
その中でも顧問先様からのご相談、案件対応も発生しており、既存の訴訟案件なんかも数件残っていたりして、件数にしてみるとそれなりのもの。
その他に6月下旬にはM&Aセミナー講師、8月には弁護士の使い方についてのセミナー講師などの講師の案件もあり、6月中は開業記念パーティーを含め大小5件ほどのイベントの主催なんかもさせて頂いております。
誠にありがたい限りなのですが、まさしくてんてこまい状態f^_^;;
完全に事務処理キャパシティがボトルネックになってきています。
そんなわけなのですが、事業を行っていれば必ず何らかのボトルネックが生じるものであり、それを乗り越えることこそが事業を行う醍醐味なのでしょう。
その前提としては、ボトルネックが何であるか特定することが必要になります。
ここで前提を取り違えてしまうと事業が前に進まなくなってしまいます。
これは、事業におけるリスク認識と似ている部分があるかも知れません。
例えば、頻繁に債権未回収が発生するような会社であれば、個々の未回収案件を潰すのがリスクの解消になるものではなく、実は業務プロセスや与信管理に重きを置かなければならない場合もあるでしょう。
すなわち、「ボタンの掛け違い」になってしまっていたら事が解決に至ることは望めません。
多くの原因を想定して、根本的なものを見つけ出すことが必要なんですね。
そんなわけで、ボトルネックが何であるかの特定をするためには広い視点が必要になってきます。
その広い視点を持つためには、それなりの知識を要することになります。
知識があるからこそ、それと比較相対することや、類推することが可能になるのです。
そんなことを考えてみると、当弁護士法人の目下の課題は労働力の不足にあるように思われます。
それを解決するならば、人を採用することが一番の近道。
実際に法律事務所の成長モデルとしては、案件が増加する→弁護士の時間が無くなる&弁護士を採用する経済的余裕ができる→弁護士を増やす→弁護士が増えたことで信頼が高まり案件が増加する→弁護士の時間がなくなる&…、というプロセスが主流なのでしょう。
もちろん、このプロセスに簡単に乗れるのであれば、それに乗ればいい話です。
しかし、そう簡単にはいかないのが採用の問題。
いい人を(それなりの報酬で)雇おうと思っても、容易には採用できません。
多くの法律事務所が採用難を抱えているのが実情です。
そう考えてみると、別のボトルネックを探すのが正解ではないか、と思えたりもしてきます。
例えば、「なぜ弁護士の時間がないか」という部分を掘り下げていくと、「書面作成に時間がかかっている」というところが見えてきたりします。
これを「弁護士を雇って書面作成をさせる」というのが直截的な解決なのでしょうが、弁護士が採用できないことを勘案すると、「そもそも書面作成のためにキーボードで叩くのをやめられないか」とか「そもそも書面の内容を考えるのを自動化できないか」といった発想もないでもありません。
この背景には、音声の自動入力システムに関する知識が必要であったり、AIを使って何をどこまでできるのかという知識が必要であったりします。
そういった意味で、前提の幅広い知識というのが、ボトルネックを見つけ、潰すためのアイデアを出すために必要になってくるのでしょう。
そして、知識→ボトルネックの発見についての発想→ボトルネックを潰すための知識の探索→ボトルネックを潰すプロセスの実行→事業のバージョンアップ→別のボトルネックに関する知識…、といったようなサイクルができてくれば自動的な事業成長のプロセスができてくるのかも知れません。
弁護士という仕事は、法律に関する知識を提供することが業務の中心なのかもしれません。
しかし、弁護士を使って頂く際に、ボトルネックを発見するためのアイデアの発生源として考えて使って頂くのも一案かも知れませんし、弁護士側からアイデアを提供することがあってもいいでしょう。
私(荒木)は、そんな風な発想を持って成長されていく企業と仕事をしたいと思っていますし、実際にそれが弁護士の一番の価値であるべきなのではないかと考えています。