こんにちは、荒木でございます。
またもやご無沙汰しておりました(汗)。
昨日まで東京でドブ板営業の続き(笑)、今日から札幌に戻っての業務です。
さて、弁護士法人化してはや2か月間が経とうとしています。
この間、業務内容をM&A、IPO、資金調達支援という3本立てに絞り、ゼロイチでの業務内容の立ち上げを行ってきました(もちろん、私(荒木)もパートナー弁護士も一定の経験はありますが。)。
これまではM&Aや事業承継対策を中心にはしてきたものの、一般企業法務に加えて一般民事の割合もそれなりに大きかったため、業務範囲はかなり広範だったもの。
それをぎゅっと3本立てに絞ったのですから、普通に考えれば仕事の幅は狭まり、案件数も減りそうなもの。
しかし、ところがどっこい。
業務範囲を絞ることで、まだ2か月たらずとは言え、確実に案件が増加しているというのが現状です。
その相乗効果として、一定の業務範囲で複数の案件を頂いているので、その範囲でノウハウが蓄積していることも実感しています。
また、一方で、M&A、IPO、資金調達支援といった業務をご依頼いただける可能性があるお客様というのはかなり限定的ではあります。
しかし、そういった限定的な範囲のお客様に業務提供することで、お客様の理解が深まる、というよりお客様の依頼の前提を理解していないと業務にならないということもあり、そういった副次的効果があることも感じました。
総じて言えば、
「絞ることにより、広がっている。」
ということになるでしょうか。
しかし、これは何も法律事務所の業務に限ったものではありません。
ありとあらゆるビジネスは何かに絞ることから始まっているはずです。
例えば、京セラなどは、もともと社名が表すごとく、セラミックの製造に特化していた会社ですが、製品の品質が高く、世界中からの引き合いが出てきたことから大規模化し、異業種への業態拡大を果たしています。
そんな意味では、「何かに絞る」ということがビジネス発展の第一歩なのかもしれません。
逆に、やってしまいがちなのが、「隣の芝生は青く見える」現象。
同業者の事業や隣接異業種の事業で、傍目に見て儲かっていそうなものを見た場合、「うちでもやってみよう。」と考えてしまうのが人情。
しかし、それをやってしまうと、コストばかりが上がって大して儲からない、という結果に落ち着くのが関の山でしょう。
それを敷衍していえば「あの人すげー!」と思いすぎるのも、もしかすると危険な兆候なのかもしれません。
例えば、イチローがいくら野球ですごい人であったとしても、経営者としての能力は不明ですし(もしかするとそっちの能力もあるかもしれませんが。)、イチローの真似をして毎朝カレーを食べれば会社が儲かるわけでもないでしょう。
もちろん、他人の功績や言動を見て感激すること自体は悪いことではありませんが、その次のステップとして、自らに置き換え、自らに取り入れるかを考えて、取捨選択をするプロセスが必要です。
そのスクリーニングなしに何でも取り入れてしまうのは考えものでしょう。
そんなわけで、この2か月間、業務を絞った関係で業務に対する見方が変わり、弁護士業務ではあっても自分のストライクゾーンでない案件には見向きをしなくなり、あった人でも業務の対象とならない方については潜在顧客としては見なくなるようになりました(もちろん、人としての付き合いを否定するわけではありませんよ(汗)。)。
そういったことの積み重ねにより、確実に事業に根が生え、枝が伸びてきた感覚を持てるようになりました。
まだまだ、どんな人にも「どや!」といえるほどの規模の事業ではありませんが、一歩一歩前進を続けていきたいと思います。