<会社でアルバイト従業員を雇っている場合、社会保険に加入させなければならないか>
○雇用保険について
雇用保険の加入義務があるのは以下の従業員を雇用した場合です。
(1)31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。
(2)1週間の所定労働時間が20時間以上であること。
このため、短期の従業員(アルバイトを含む。)であっても1週間に20時間を超える
業務を行った場合には雇用保険の加入手続が必要です。
問題は、労働時間が20時間を超える週と20時間を割る週が混在する場合ですが、基本的にはその従業員が完全に退職するまでは雇用保険に加入しておいたほうが無難です。
20時間を割る場合には加入義務は課されませんが、加入したままにしておくことはできます。
雇用保険に加入しておけば、20時間を割った場合でも従業員が離職した場合に失業手当が受け取れる等のメリットが発生します。
○社会保険(健康保険、厚生年金保険)について
社会保険への加入義務がある従業員は、
「1日あるいは1週間の労働時間、及び1ヶ月の勤務日数が一般従業員の概ね4分の3
以上である者」です。
つまり、1日6時間以上、1か月に15日程度以上働いている従業員(アルバイトを含む。)は社会保険に加入させなければなりません。
但し、以下の場合には加入義務から除外されます。
(1)日々雇い入れられる者(1ヶ月を超え引き続き使用されるに至った場合を除く。)
(2)2ヶ月以内の期間を定めて使用される者(2ヶ月を超え、引き続き使用されるに
至った場合を除く。)
日雇いアルバイトは通常、(1)に該当するため社会保険への加入義務がないことになります。
しかし1か月を超える場合には加入義務が生じるため、連続して勤務する場合には留意が必要です。
一方で連続した勤務であっても2か月以内であれば(2)によって加入義務者から除外されるため、1か月以上2か月以内の勤務が想定される場合には期間を区切った契約(有期雇用契約)を結んでおくことがベターかと思われます。