こんばんは、荒木でございます。
今日は朝から土屋ホールディングスの株主総会でした。
早いもので監査役の任期4年が満了し、本日、無事に再任を頂きました。
これからさらに同社に貢献すべく尽力して参りたいと存じます。
先日夜は東札幌病院理事長の石谷先生と顧問先の社長様との会食でした。
石谷先生のお話はこのブログでも何度か書かせて頂いておりますが(ご本人の了承済みです。)、今回もその会食でのお話です。
石谷先生は、東札幌病院を独力で設立され、当時(約40年前=私(荒木)が生まれたころ(汗))は珍しかった緩和ケアの部門をいち早く作られたとのこと。
しかし、当時はまだガンになっても本人に告知することは認められておらず、迂闊に告知すれば逆に損害賠償請求を受けるような時代。
緩和ケアの事業を行うことは並大抵のことではなかったとのことです。
そんなころから石谷先生が意識されてきたことは「意志をもって行動する。」ということ。
多額の借財をしながら病院を建設し、半分嫌忌施設のような見られ方をしながらも必死になって運営し、それでも赤字経営が続いていたのは、先生に「緩和ケアがこれからの世の中において絶対に必要になるのであり、その役割を果たさなければならない。」という強い意志があったからに他なりません。
今の病院の発展を考えると想像を絶する部分もありますが、そのご苦労たるや半端なものではなかったでしょう。
そのように、意志の力とは一見非合理なものを突き通せる力。
使命感とも近い文脈で語ることもできるのでしょう。
翻って、私(荒木)の仕事は法律的なアドバイスをすること。
この仕事において意志を貫くというのは実は難しいことなんです。
それというのも実際に動くべきは依頼者の方であり、弁護士はそれをサポートすることしかできないからです。
しかし、その中でも意志力の必要な場面というのは数多く存在します。
例えば、違法行為をしようとしている人に何と言うか。
例えば、法律的に通りようのない金銭請求を絶対にあきらめない人に何と言うか。
例えば、相場観を度外視した譲渡金額を提示してM&Aを進めようとする人に何と言うか。
そんなことも最終的には、弁護士の意志がどこにあるか、そしてどの程度の強度があるか、に寄ってくるものです。
意志の力がなければ、依頼者の言い分に負けるでしょうし、結果的に紛争処理も上手く進まないでしょう。
またそれ以上に大切なのが、予防法務であり、戦略法務であるのだと思っています。
そういった分野こそが、無制限に弁護士としての意志が発揮できる部分であり、世界観が反映される成果であると思っています。
総括するとすれば、「意志」とは、経済条件や物理的条件を超えるものであり、その人にとって必要不可欠なものです。
「意志」を発動することによって道が切り開けますし、逆に「意志」を持っていなければ、目先のことにしか目が向かないでしょう。
そんなわけで、この石谷先生のように人生の大先輩であり、みずから事業を起こされ、今となっては押しも押されもせぬポジションにた方にご指導を頂けるというのは、本当にありがたいこと。
ご縁に感謝して、「意志」を持った業務に邁進していく所存です。
【東京進出まで あと67日】