投稿日:2023年01月20日

【札幌 弁護士コラム】立ち止まって考える手段としての弁護士:「ドカ不利」な契約を結ばされないための弁護士の使い方とは

こんばんは、荒木でございます。

 

今日は朝から監査役を務めるバイオベンチャー企業の取締役会と株主報告会、昼はロータリークラブ、夜から(これから)引きこもって読書の予定です。

これまで引きこもってドラッカーやチャルディーニを読んできましたが、法律雑誌のスクラップが山ほどあるので(汗)これを消化しようと思います。

 

さて、先日、たまたまそれなりの大金を支出しなければならないことがありました。

質素倹約を掲げている(?)私(荒木)としてはなかなかの痛手。

それも一旦支出した後にさらに支出が予定される状況になりました。

 

ここで何も考えていなければ、「毒を食らわば皿まで」とばかりに「エイヤ!」とお金を払ってしまうところ。

しかし、ここはこれまで受けてきた教育と学習の成果で、「待てよ…。」と立ち止まって考え、何とか支出を最低限にすることができました。

これだけでも数万円は浮いた計算になります。

 

ここで頭の中を回していた言語が「ジリ貧がドカ貧になる」というもの。

「ちょっと貧乏だからって、一発勝負をかけたり、自棄になってしまうと助からなくなるくらい貧乏になる」ということを表した言語です。

この言葉を持っていなかったら、もう数万円は出て行っていたことは間違いありません。

 

こういうことは実は契約交渉においても実は重要なこと。

企業の規模に差があるときの契約交渉などでは特に大事なのですが、大枠で不利なことを受け入れざるを得ない状況があるとしても、「ここは譲らない」というポイントを作っておくことは常に意識していなければなりません。

「いいよ、いいよ」で契約を結んでしまっていると、もちろんその後に起こったトラブルにも対処できませんし、そもそも契約の相手としてナメられてしまうことになります。

そうすると、契約の内容云々でないとこころでも取引における姿勢が変わったり、無理な要求を突き付けられたりすることも生じることになるでしょう。

 

だからこそ、「待てよ…。」と立ち止まって考えることが必要です。

いくら不利な立場であったとしても簡単に全面的に折れてはいけませんし、ダメ元でも理由を付けて条件交渉をすることは大変に意味のあることなのです。

 

もちろん、何でもかんでも我田引水しようとすると、それこそディールキラーになってしまいます。

そのあたりのさじ加減をよくわかっているのが、経験を積んだ弁護士。

とりあえず契約書を一度見てもらうだけでも、少なくとも一度は考えるきっかけにはなりますし、気づかなかった問題提起をしてくれることも少なからずあるでしょう。

うまく弁護士の意見を汲むことで、「ジリ貧がドカ貧になる」ならぬ、「ジリ不利がドカ不利になる」ような状況を回避することもできるかもしれません。

 

立ち止まって考えるためのツールとして、弁護士を使うということも意味のあることではないでしょうか。

 

【東京進出まで あと73日】