投稿日:2023年01月19日

【札幌 弁護士コラム】「牽制球」と「ジャブ」で試合は決まる、法律問題もまたしかり

こんにちは、荒木でございます。

 

今日は一日事務所で案件対応と東京オフィス設置に向けた準備でした。

夜は公認会計士の先生との会食です。

 

さて、スポーツにも各種ありますが、みなさんはどんなスポーツがお好きでしょうか?

私(荒木)は、野球とか格闘技とかが好きなのですが、スポーツの醍醐味といえば、やはり大技が決まったり、得点が入ったりするシーンを思い浮かべるものです。

 

野球であれば満塁ホームランだったり、

サッカーであればスーパーゴールであったり、

格闘技であればKOや一本勝ちであったり、

やはりどうしても派手なシーンに目が行ってしまうものです。

 

しかし、そういったシーンが生まれる背景には、地味なポイントの積み重ねがあったりするもの。

 

野球のピッチャーであれば牽制球でランナーをくぎ付けにしたり、

格闘技であればジャブで相手の動きを止めたり、

(サッカーはよくわかりませんが(笑))

そんな細かいことの蓄積がドラマを生む下地になっていたりします。

 

翻って、弁護士業務ではどうか。

 

これもドラマになるようなものは、

無罪判決を勝ち取ったり、

不利な交渉を裁判で大逆転したり、

重要な証拠を突き付けて相手を打ち負かしたり、

といったようなシーンがどうしても目立つものです。

(もちろんドラマですのでそのように演出しているわけですが。)

 

ただ、これも同じような背景があるはずです。

裁判に勝つ、交渉に勝つ、というのは、本来、その場面に至ってから頑張って何とかなるものではありません。

こと法律問題に関しては、逆転勝ちや派手なKO勝ちを目指すのはリスクが大きいわけですが、それというのも「法律で逆転する」=「逆転するまでは違法or契約違反状態」だからです。

当たり前ですが、違法状態、契約違反状態を放置するのが望ましい訳がありません。

 

では、法律問題に関する「牽制球」や「ジャブ」とは何か。

これは日々の細かな法律事務でしかありません。

契約書を整えるのもそうですし、就業規則を作るのもそうですし、業法違反にならないかのアップデートをするのもその1つです。

こんなことの1つ1つが、勝って当然の「横綱相撲」を生み出すわけですし、場合によって話がこじれたとしても「満塁ホームラン」や「ワンパンKO」を生み出してくれる可能性を高めてくれます。

 

しかし、日々の細かな業務を行うのはなかなかのコスト。

進んでやろうという気にはなりません。

そこで使ってもらうものこそが顧問弁護士としての業務です。

このような細かな業務が顧問弁護士としての本懐ですし、本質なのでしょう。

 

そんなわけで法務においては、最初から「満塁ホームラン」や「ワンパンKO」を狙いに行くのではなく、「牽制球」や「ジャブ」でコツコツとポイントを積んでいくような会社経営が王道だと思うのですが、いかがでしょうか。

【東京進出まで あと74日】