投稿日:2022年12月31日

【札幌 弁護士コラム】複雑化する世の中だからこそ、シンプル・イズ・ザ・ベストの目標設定

おはようございます、荒木でございます。

 

今日はいよいよ大晦日。

1年の締めくくりでございます。

今日から実家への帰省の予定です。

 

さて、1年が過ぎるのは早いもので、「今年はよくやったな。」とか「今年はダメだったな。」とか、物思い更けることもあるでしょう。

こうした1年の総括をする際、大事になってくるのが「いかにシンプルに考えるか」ではないでしょうか。

 

近年、事業環境にしてもそうですし、個人の生活環境にしてもそうなのですが、世の中の複雑化、ということは避けて通れません。

例えば、企業であれば資金調達の方法が多様化していたり、会計基準が複雑になっていたりで、シンプルに儲かったかどうか、という評価が難しくなっていたります。

また、個人であれば、決済手段の多様化によって何にいくら使っているかが見えなくなっているなど、支出の計算にしても分かりにくくなっていたりします(スマホのキャリア払いなどがまさしくこれですね。)。

 

しかし、世の中の仕組みが高度化するにつれて、人の判断能力や処理能力がアップデートされているか、というとそうでもありません。

時代のあらゆる進歩に追いつこうというのは、人間の能力を超えたことになってしまっているのが現状です。

 

では、この世の中の変化に対してどう向き合うか。

答えは、「シンプルに考えられる仕組み作り」しかないように思います。

「シンプルに考える」とは、重要なことと、重要でないことを切り分ける、ということに近いかも知れません。

 

一例として、私(荒木)は家族信託の仕組みを用いた相続対策などもやっていますが、そこでの契約書の作り方などはまさしく当てはまる部分があります。

すなわち、財産をたくさん持っている方で散見されるのが、色々な財産に分散して財産を持っていたりするのですが、財産を誰に承継させるのか、税務面をどう考えるのか、等がバラバラだったりするのです。

相続対策というのも様々な利害調整の側面があることは否めませんが、突き詰めていくと、誰に承継させるか、どの程度の相続税を見込むか、という点以外は比較的些末な変数だったり。

あまりこういったことに関して契約書を作ったことのない専門家に相談したりすると、何だかやたらと複雑なスキームを提案されていたりして、逆に重要なことがすっぽり抜けていたりもした例もあります。

 

そんなわけで、世の中の複雑化に踊らされて、自らの判断基準まで複雑化させるのは避けたいものです。

シンプルに考えるためには、何を重要とするかの判断が必要。

そしてその重要度を計るには、何を目指すのかという目標設定が不可欠といえます。

 

1年の初めに目標を掲げる人は多いと思いますが、「シンプルに考えるための目標設定」という視点を持つとより目標設定の意義が増すのではないでしょうか。

 

今年も1年ありがとうございました。

よいお年をお迎えください。

 

【東京進出まで あと93日】