こんにちは、荒木でございます。
今回はいつもお世話になっている方の誕生祭のために上京する途中です。
明日は新規事業の打合せ、同期の弁護士との情報交換、夜には勉強会仲間との懇親会と盛りだくさんの予定です。
さて、最近、とある案件を頂き、思わず口にしてしまった言葉があります。
それというのがいわゆる「美味しい案件」というものであり、労力に比して報酬の大きい案件でした。
私(荒木):「いやぁ、その程度の案件でしたらそんなにかからないですよ。」
依頼者の方:「いやいや、前回の件でもお世話になりましたし、これからもお願いしたいと思いますので。」
私:「そうは言っても貰いすぎなんじゃないでしょうか(汗)。」
依:「いえ、私どももこの案件で結構な報酬を頂いていますので!」
私:「そうですか~。ではあっても邪魔になるものではないのでありがたく頂戴します(滝汗)。」
というわけで、一度行ってみたかった「あっても邪魔になるものではない」というセリフが口を衝いて出てきました(笑)。
弁護士業をしていると、たまに夏と冬のボーナスがいっぺんに来たような案件を頂いたりするものです。
そういったものは「争っている額が大きいが、手間としては大きくない案件」というのが中心になります。
もちろん私(荒木)もそのようなボーナス案件にあたったこともあり、その時には○○万円(自主規制w)ほど頂いたりしたのですが、今回はそのような案件とは毛色が異なります。
その異なる点というのは、今回の案件は紛争案件ではなく、いわゆる「取引もの」というものだった点。
普通、取引ものの案件の場合には、その案件で扱われる金額の多寡ではなく、タイムチャージなど手間をベースに算定されるのが通常です。
それが今回は、手間とは関係なく「○○万円で」(自主規制その2w)という形でご提示を頂いたというのが実は大きなことなのです。
それというのも、紛争案件であればどの弁護士に頼んでもほとんど同じ料金ですが、取引ものの料金は報酬体系によって変わることが多く、安く済ませようと思えば少し弁護士を探して安くすることだってできます。
今回、このようなお話を頂いた要因というのは3つあるように思います。
1つは、このお客様との継続的な信頼関係があったということ。
もう1つが、このお客様(の予算)に余裕があったということ。
最後の1つが、私(荒木)がこの案件に対応できるよう備えていたということ。
この3つの要因が重なったからこそ「美味しい案件」を頂けたのだと考えています。
営業の世界では、見込み顧客を作るべく、人間関係を広げようとすることは当たり前に行われています。
しかし、闇雲に人間関係を広げても顧客が増えるとは限りません。
そこには見込み顧客となり得ない人間関係も含まれているからです。
「美味しい案件」が取れるかという観点からするとなおさらです。
さらに、いくらチャンスを得られる土壌を作っている人でも、チャンスをものにできなければ意味がありません。
野球でいえば、打席数が多くてもヒットが出なければ交代させられてしまうのと同じです。
チャンスをものにするためには、予備的な学習などにより確固たる成果物を残せるだけの実力を蓄えておく必要があります。
こういった条件を揃えて初めて「美味しい案件」は成立するもの。
ビジネスにおいては、宝くじが当たるを待つのではなく、「人事を尽くして天命を待つ」心持で待つことが必要というのはこのような文脈があるわけです。
そして大事になってくるのが「逆算思考」。
ここでは「予算に余裕のあるお客様にたどり着くのには、今なにが必要か」といったことであったり、「チャンス案件を受注した場合、それに対応するにはどういった知識や技術が必要か」といったような発想が必要であったのだと思います。
そしてさらにいえば、このような備えは一朝一夕でできるものではなく、長年の積み重ねによる、ということです。
そのような積み重ねなくして「美味しい案件」をつかむことは簡単なものではないのではないでしょうか。
みなさんの中で「チャンスを逃した~!」という経験のある方はそのようなことを見直してみられるのも良いのではないでしょうか。