投稿日:2021年08月07日

【札幌 弁護士コラム】怖い夢に見た、本当の「我執」とは

こんにちは、荒木でございます。

 

オリンピックに触発され(?)、ブログを再開するということを決めましたので頑張って参りたいと思います。

 

完全に私事なのですが、今朝、怖い夢を見ました。

お化けに追いかけられるとか、動物に襲われるとか、そういった類ではなく、わりと現実感の強い怖い夢でした。

 

始まりは警察署っぽい施設の中に私(荒木)がいるところから。

どうも入ってはいけない施設のようで、誰にも見つからないようにこそこそと抜け出そうとしていました。

そうしたところ、出口の直前で警察官に見つかり、拳銃を突きつけられて取り押さえられてしまいました。

そして、しばらくの間、放心状態になってしまい、うわの空で「あぁ、これで弁護士人生も終わったのか…。」と思っていました。

そして保釈された後(?)に面会に来た後輩の弁護士と話しているときも、ずっと意識が「弁護士をやめなきゃいけないのか…。」ということに向いていてろくに人の話が聞ける状態ではありませんでした。

 

その辺りのところで目が醒めたのですが、その放心状態の感じが極めてリアルで(というか夢の中で放心状態になったことなどなかったので)、とても夢の中の話とは思えませんでした。

ユングの夢分析ではありませんが、私(荒木)の仲の無意識の何かが作用していたと考えざるを得ません。

 

私(荒木)は弁護士業を12年近くやっておりますが、おかげ様で最近は業務が広がり、M&A関係や会社経営に関わることなど必ずしも弁護士業ではないお話も頂くようになっています。

そんなことで表面的には「別に弁護士にこだわらなくていいや。」という発想を持っていますし、公言している部分もあります。

だからこそ、今日見た夢によって、弁護士業が自分のアイデンティティと結びついており、一種の「我執」というところまで絡みついていることに気付かされることになりました。

 

もちろん、自分のアイデンティティと職業が結びついていることにより、行動の一貫性が生まれるなど、ある職業に邁進するにあたってはアイデンティティとの共存が必要でしょう。

しかし、何か既存の職業の内容にイノベーションをもたらすような必要が生じたとき、又は既存の職業においてブレークスルーを求めようとする場合にはかえってこのことが足かせとなります。

例えば、弁護士業では依頼者との信頼関係の構築が必要とされますが、この点にこだわるとすればインターネットで集客などできないでしょう。

この意味でどこかのタイミングで「我執」を捨てなければならない場面がやってきます。

 

ただ、この「我執」を捨てるということは容易なことではありません。

長年にわたって染みついた癖のようなものであり、何度も再発する持病のようなものでもあります。

何かしら人生や仕事に大きな転機があれば別ですが(それこそ弁護士資格をはく奪されたりしたら一気に転換せざるを得ないわけですが(汗))、そうでない限りはすぐに捨てることはできません。

だからこそ「我執」を捨てるためには、少しずつ、少しずつ、これまでとは違う習慣を身に付けて、修正を加えていくよりないのではないのかも知れません。

 

リアルな怖い夢を見た事でこのように「我執」について考えてみた次第です。