投稿日:2021年05月27日

【札幌 弁護士コラム】なぜビジネスの立上げ当初から弁護士を入れなければならないのか

おはようございます、荒木でございます。

 

だいぶ不定期になってしまっている感が否めませんが(汗)、本日のブログも宜しくお願い致します。

 

さて、最近はM&A関係の業務が増えており、M&A事業者との業務提携、マッチング業務、売却相談、DD、契約書作成等に勤しんでおります。

一方である会社の業務体制の大幅な変更業務、大学での講義など、一風変わった業務も行っております。

 

そんなわけで、ここのところは紛争処理業務よりもビジネスなどに直結するような業務が増加しているわけですが、どうも「弁護士」というとビジネスのど真ん中の部分ではなく、ビジネスを走らせていく中でこぼれ出た部分を処理する役割のように思われているように感じられてなりません。

確かに、裁判業務はほぼ弁護士しか扱えない業務ですし、弁護士の料金表などを見ても、まずは紛争の対象になっている金額の何パーセントという表記が見受けられます。

弁護士自身の打ち出し方としても、「揉めたらお声がけ下さい」的な言い方をする人が多いわけですので、弁護士は紛争になったら使うものだという見られ方をするのも止むを得ないのかも知れません。

 

しかし、ビジネスの種類にもよるところはありますが、全く法律に関わらないビジネスというものはまず考えられません。

何となれば、ビジネスをお金を稼ぐ手段だと定義するのであれば、お金を払う側とお金をもらう側が存在し、そこには必ず契約関係が存在するからです。

また、何らかの業規制が入る業種であれば行政との法律関係が必ず存在するのであり、BtoCでのビジネスをするのであれば必ず消費者法の関係が存在します。

さらには、ビジネスを行うということは不特定多数との間に何らかの社会的な接点を持つのであり、そこには第三者との関係において不法行為や不当利得の発生する余地が生じ得ます。

これらのことからビジネスと法律は絶対に切り離せないことがお分かり頂けるのではないかと思います。

 

では、ビジネスにまつわる法律について誰が対応するのか、という話になります。

もちろん、経営者や従業員が法律的な素養があるのであれば、外部に委託する必要はありません。

しかし、まずもってそのようなケースはないのであり、外部に依頼する必要性があるのがほとんどです。

そしてビジネスを立ち上げるにあたってまず必要になることが多いのが法人設立ですが、これについては多くの場合、司法書士に依頼することが通常でしょう。

そのため、定款や登記申請を司法書士に依頼し、加えて部分的に契約書作成等を依頼するというケースはあるでしょう。

そして、その後の法務の対応をまるで行わない会社というのも多数存在します。

 

しかし、本当にビジネスを成長させるうえで法務の対応が必要ではないかについては考える必要があります。

これは単にビジネス上のトラブルを回避するということだけではなく、ビジネスを仕組みとして確立させるために必要な思考の問題に行き着きます。

たまにご相談を頂く案件で、「このようなお金の流れを作ったので、これに合わせて契約書を作ってほしい。」というものがあります。

私(荒木)が「このような」の部分の説明を求めたとき、時にその説明が法律的にあり得ないものであったり、違法であったり、複雑極まりないものであったりすることがあるわけですが、そういった場合にはそもそもビジネスの仕組みとして成立していないことがほとんどです。

そのままビジネスを走らせていくことは無免許運転と同じで、いつ事故が起こってもおかしくありません。

だからこそ、ビジネスの骨組みを構築するにあたっては、最初から弁護士を入れて法的にもまっとうな説明がつく仕組みを作って行く必要があるのではないかと思っています。

 

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