こんばんは、荒木でございます。
今日は朝から顧問先様の継続相談、昼から昼過ぎにかけて相談案件を3、4件ほど対応し、14時から北海道経済産業局様主催のセミナー出演(と言っても事前収録なので今日は特に何もやってませんが(笑))、夕方から社外役員を務める会社の臨時株主総会、さらに医療系大学の研究倫理委員会への出席となかなかに多忙な一日でした。
さて、ファイナンスのお話の続きですが、前回は株価を算定するための流れまでご説明しました。
今回はDD(デューディリジェンス)のお話です。
DDというとなじみのある方にはすぐわかり、聞いたことのない方にはさっぱりイメージがつかないものです。
DDをやったことがある方にはその辛さがよくわかると思います(笑)。
DDの定義としては、買収対象企業の経営環境、事業内容などを調査し、法務面・税務面・ビジネス面等の問題点・リスクや財務状況・収益力について企業分析を行うことで、正確な企業経営の実態や事業運営の手法を把握するための手続、とでもいえるでしょう。
(ちなみにDDでググると「アイドルオタク用語の誰でも大好き(Daredemo Daisuki)」が出てきたりしますが、全く関係ありません(笑)。)
この説明だけだとよくわからないと思いますが、要は「買主が対象物を品定めしている」と考えて頂ければわかりやすいと思います。
それというのも、前回までにお話したように、会社には定価というものはなく、また定型的な形があるものではありません。
また、決算書を見ても直ちに時価がわかるものではなく、かつ、将来どうなってしまうのかも見通せないものです。
そんな会社を買う、又は会社に対して出資するということなのですから、否応なく慎重にならざるを得ません。
そこで買主が行うのが、対象会社を法務、税務、ビジネスの専門家を投入して調査を行うという手続なのです。
このようなことから、DDの主たる目的は、「買主に対して、対象会社のリスクを提示し、それによってM&Aや投資を行うかどうかの材料を提供するとともに、進めるとしたらいくらで実行するのが妥当かの判断要素を与えること」といえます。
買主は、DDのレポートを見て、取引を実行するか、実行するとしてその条件をどうするかを判断するわけです。
このようにDDは、地味な作業ながらも案件の成否にとって重要な意味を持ちます。
特に地方における案件などでは、DDを行わず、決算書だけを確認して、あるいはそれすらも行わずにM&Aや投資案件が行われていたりしますが、当然のことながらトラブルが多発しています。
M&Aや投資案件は通常、金額も大きくなりがちなことから、安全に取引を行いたいのであれば必ずDDを実施すべきでしょう。
次回はDDの具体的な手続についてお話をしたいと思います。
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