こんばんは、荒木でございます。
今日は1日、事務所での作業日でした。
近く3件ほど和解がまとまりそうな感じになってきつつある一方、新たに2件ほど受任予定です。
案件の回転が良いとテンションが上がります♪
さて、弁護士をしていると「和解」というものについて必ず考えさせられます。
和解というのは、紛争の当事者が少しずつ譲り合うこと(互譲)により、紛争の解決を行うことをいいます。
よく言われる和解の効用としては、紛争を早く終わらせられること、控訴や上告というものがなくなって終局的な解決が得られること、当事者各自が一定の満足を得られること、などが挙げられます。
有り体に言えば「最終的にはどっちが正しいかは棚上げしておいて、さっさともめ事をやめようぜ。」という解決方法です。
私(荒木)は常々言っていますが、「紛争処理は過去の振り返り作業」であり、「誰が正しいのかは藪の中」であって、「裁判所は真実を述べない」わけですので、紛争の処理にコストをかけるのは損でしかないわけです(あぁ、またはっきり言っちゃった…。)。
そうだとするとさっさと和解で落として、会社ならば次の新しい事業に集中すべきですし、個人ならば仕事に家庭にプライベートに有益な時間の使い方をすべきなはずです。
そう考えてみると、紛争の細かいところにこだわるよりも、早期の和解が有益なことは間違いありません。
しかし、これがなかなか簡単じゃないことも多いわけです。
もちろん、紛争が発生するにはそれだけの原因があるはずで、「絶対に許せない!」「絶対に自分が正しい!」「あいつは社会の害悪だ!」くらいのことを考えている人同士のやり合いなので、感情の問題が簡単に片付くわけではありません。
和解のほうがメリットが多いからといって、人の感情がそこまで理知的にコントロールできないのは当然です。
もう一つ、和解成立の大きな阻害要因になるのが、弁護士が代理人に入ることです。
これも弁護士のタイプによると思いますが、弁護士が間に入ることによってまとまるものもまとまらなくなることも多々あります。
少なくとも、着手金と成功報酬が発生する話になってきますので、弁護士が入らなければ50万円くらいで解決できる案件でも、弁護士が入ると100万円を超えなければ解決できないような話になってしまったりもします。
また、弁護士がやってしまいがちなのが「可能性に賭けさせる」ということです。
依頼者は1つの主張しかしていないとしても、弁護士は依頼者の利益と称してあれやこれやと手段を持ち出してきます。
本当に根拠のあることであればいいのですが、証拠も何もなく「言ってみた」程度の主張も加えられることがあります。
こうなってくると、相手方としては「何言ってんだ!?」と感情的になり、和解ができなくなってしまうということも頻繁に発生します。
弁護士の本懐が何たるか、という部分にも関わってきますので、否定はしませんが、私(荒木)はやっぱり「紛争はさっさと解決したほうがいい」と考えている側の人間ですので、好き勝手な主張をして相手を逆上させるのは得策ではないと思っています。
損して得を取るのが和解の本質、ではないか。
紛争に直面した場合に、こうした言葉を心のどこかにしまっておかれると1つの行動指針になるのではないでしょうか。
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