おはようございます、荒木でございます。
今日から新たに司法修習生が当事務所に来て研修を開始します。
また、午前中には顧問先様の取締役会に参加します。
またしても間が空いてしまいました…。
価値提供のお話を続けます。
価値提供をすればリターンがあるか。
これは実は究極的な哲学の持ちように帰着する話なのかも知れません。
私(荒木)は弁護士として多くの紛争を見てきましたが、紛争の本質は価値提供の不均衡に対して不満が生じていることである、ということかもしれません。
例えば、
「生前に親の世話をしたのに、遺産があまりもらえなかった。」
「20年も結婚生活をしてきたのに、夫は何もしてくれなかった。」
「夜遅くまで懸命に働いたのに、残業代がもらえなかった。」
といったようなことです。
もちろん、内容の当不当はあるでしょうが、感情面でいえば不均衡を感じていることは間違いないでしょう。
ではこの不均衡に対して不満を感じる理由というのは何か、という話になります。
それが「与えたものは返ってきて当然」という発想です。
これこそが諸悪の根源、とまではいわないまでも、ボタンの掛け違いの始まりになっています。
この考え方が定着すると、価値が返ってくると確定しているもの以外には手を出さないし、価値を提供したら意地でもそれを回収するという発想になります。
そうすると、どうしても行動が近視眼的、短絡的になっていかざるを得ません。
しかし、社会に目を向けてみるとすれば、価値がそっくりそのまま返ってくることは当然とはいえません。
例えば、子育てでもそうでしょうし、ボランティア活動で成り立っている社会事業もそうでしょう。
必ずしもリターンがあるところだけで人が生きているわけではない、ということは理解しておかなければなりません。
これはビジネスの場においても同様です。
昨日、たまたま元N村証券(伏せる必要があるのかわかりませんが(笑)。)の人と食事をしたのですが、N村証券では有名な「巻物」というのがあります。
これは会ったお客さんに送るお礼の手紙のことですが、筆で手書きをするので1通あたり2時間くらいかかるのだそうです。
これを送ったらどうなるのか、という質問をしてみましたが、多くの人には好評を得るそうなのですが、一部の人からはクレームすら言われるそうです(クレームまで言ってくる人は少し常識的な感覚ではないのかもしれませんが。)。
これだけ手間のかかることですので、必ずリターンを求める発想でやっていたのでは心が折れてしまうのは間違いありません。
価値提供をすれば、必ず返って来るという幻想は捨てなければならない。
このことは十分に理解して価値提供に取り組まなければならないでしょう。
次回も価値提供の話を続けます。
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