投稿日:2020年07月20日

【札幌 弁護士コラム】弁護士の使い方(2):中堅企業がどう弁護士を使うか

こんばんは、荒木でございます。

 

今日は朝から打合せの連続技(笑)。

行き着く暇もなく夜になってしまいました。

暑さに負けず加速して参ります!

 

さて、企業における弁護士の使い方のお話を続けます。

今回は中堅企業における使い方です。

 

ある程度、業務が確立し、一定の黒字も見込まれるようになった会社を中堅企業とするならば、この段階が一番、様々なリスクに対して備えるべき立場であるといえます。

何となれば、一定の会社資産や従業員を抱えて守るべきものができている反面、成長期に先送りしてきたリスク対策の漏れていた箇所が顕在化してくることが多くなる時期であるからです。

一方で、黎明期から成長期と同じモードでさらに上積みを目指すばかりではどこかで閉塞感を生む時期でもあります。

この閉塞感はややもすると役員や従業員の不満感にもつながりかねず、紛争の火種となることも十分に考えうるところとなってきます。

 

この時期になって一番多くなってくる問題がやはり労働問題です。

私(荒木)の感覚では、社長が全ての従業員の顔がわかり、人となりを理解できるのはせいぜい30人までで、それ以上になってくると、社長がその従業員のキャラクターを理解できなくなってきます。

また、それまでは社長を中心に一致団結してきたものが、方向性の違いが出て来て、社長の考え方に必ずしも共感を示さない人が出てくる時期になってきます。

そこに合わせて就業規則や雇用契約が整備されておらず、ツッコミどころが残っているとするならば一定の確率で労働問題が顕在化することになってしまいます。

 

この段階では会社は一定規模になっているとしても、ものすごく余裕のある状態でないことが通常でしょう。

その状態であれば1人の従業員の問題が顕在化することは、資金繰りにも大きく影響し得る問題であり、会社の成長の阻害要因にもなってきます。

このため、紛争の顕在化を抑止すべき要請は極めて高い状態であるといっていいでしょう。

 

一方で、経営にも一定の余裕が出てくるため、弁護士など、外部の専門家をうまく取り入れることができる状況も生まれているはずです。

人の教育、すなわち将来への投資について言われるのが「5%の投資」と言われるものです。

これは、社会人の場合、可処分時間の5%、可処分所得の5%を新たな分野の教育などといった将来への投資に振り分けると結果として将来が楽になっていく、という文脈において語られるものです。

このことは実は企業においても妥当し得るものではないかと思います。

すぐに目に見えて効果を発揮するものではなくとも、確実に企業を良くする方向に働くものに投資することが有用であるということは個人と同様に妥当するのではないでしょうか。

 

この点において、弁護士をうまく活用し、それまで脆弱であった法務の対応において骨太の態勢を築くことは将来的に大きな意味を持ちます。

また、あまりコストのことは言いづらい部分がありますが、例えば顧問料5万円で弁護士を雇えるとすれば、毎日半日通うパートさんよりも安いコストで使えることになります(例えば、時給900円で1日4時間、月に20日働く人を雇うとすれば、7万2000円になるわけです。)。

そう考えてみると安い買い物だと思いませんか?(というか、実際に安いものなんです(笑)。)

 

一定規模の事業に至ったら、法務の整備に着手する。

そんな意識を持って頂ければより良い会社の実現に向けた一歩になるのではないでしょうか。

 

次回は大企業における弁護士の使い方についてお話したいと思います。

 

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