投稿日:2020年06月15日

【札幌 弁護士コラム】「M&Aはどこに相談すればいいの?」:M&A仲介業者の実情

おはようございます、荒木でございます。

 

今日は朝から土屋ホールディングスの取締役会と監査役会、午後は新規で顧問契約予定の会社さんへのご訪問です。

セミナー資料の作成など、少々仕事が溜まってきております…。

 

さて、今日はM&Aの仲介業のお話です。

 

先日、M&Aの費用のところでも少しふれましたが、M&Aをやりたい会社が単体で相手を探そうと思うとなかなか容易ではないもの。

仲介に入ってくれる会社(人)がいなければなかなか成立しない部分があります。

仲介業を行っている主体を列挙して、その長所と短所を挙げてみたいと思います。

なお、長所と短所はあくまでも一般的な理解ですので、個別的に特徴がことなる会社(人)もあります。

 

(1)M&A仲介業者

説明:M&Aのマッチングに特化した専門業者です。

大手だと日本M&Aセンター、ストライク等の会社があります。

長所:M&Aに関する知識、ノウハウを膨大に保有している。

広いネットワークを持っており、マッチングさせる能力が高い。

専門の営業マンを多数擁しており、動きが早い。

短所:仲介(両手)でしか案件を受けてくれない。

そのため利益相反のおそれが常にある。

仲介手数料が高い。

着手金が高いケースもある。

 

(2)金融機関

説明:近年、金融機関の業務の多様化の一環として顧客のM&A支援を行う金融機関が増えてきています。

長所:顧客の財務情報を常に保有している。

都銀などであれば全国の情報を保有しており、地域金融機関であれば地元密着の情報を保有している。

短所:M&Aはあくまで副次的業務であり、専門性は必ずしも高くない。

メインバンクになっていない金融機関はM&Aを主導することが難しい。

 

(3)士業

説明:税理士などを中心に、顧客情報を保有している士業がマッチング業務をやっているケースもあります。

長所:顧客の生の一次情報を持っていることが多い。

業務的に以前からの信頼関係があり、M&Aのハンドリングがやりやすい。

短所:すべての士業が均質にM&Aに取り組んでいるものではない。

場合によってはM&Aを回避する方向で誘導することがある。

相手先に関して保有している情報量が少ない。

 

(4)ウェブマッチング業者

説明:最近、ウェブ上でM&Aに関する情報を流通させることで、M&Aをマッチングさせるサイトが出てきています。

長所:利用料金が安い。

売主と買主との間で一次情報をやり取りできるため、マッチングまでが早い。

短所:情報の質が確保されていないことがある。

人的な信頼関係がなく、マッチングの精度が高いとはいえない。

取引のトラブルへの保障が手薄。

 

以上のように、M&Aのマッチングを行う業者は様々で、現在でも完全に整理された状態ではありません。

ご案内のとおり、私(荒木)は一般社団法人北海道M&A協会の代表理事として、士業を中心とした会員組織を作ることによって、健全な情報流通の仕組みを構築することを企図しています。

ご関心があれば、そちらの情報も随時チェックしてみて下さいませ。

 

次回もM&Aの話を続けます。

 

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