こんばんは、荒木でございます。
今日は朝から任意売却案件の準備、残業代請求案件の対応など。
メルマガの配信に関しても仕組み作りを進めています。
さて、顧問弁護士の話を続けます。
なんとなく名誉職のイメージや「何かあったら」的なイメージが強い顧問弁護士ですが、顧問になることの本来的な意味は全く違っているように思います。
それというのも、
「物事の原因の解決には時間がかかる。」
という原理が存在するからです。
「ローマは1日にして成らず」という言葉がありますが、トラブルの原因というのも実は根本原因は同じということはザラにあります。
例えば、私が以前にやっていた労働事件。
労働者側の代理人として案件に取り組んでいましたが(当時は労働者側の代理人もやっていました。)、会社に対して残業代請求を行い、一定程度、依頼者の方の満足を得られる結果となりました。
その依頼者の方から、案件終了後、約3か月が経ち、連絡が。
「同僚の残業代請求もやってほしい。」と。
もうおわかりですね。
最初の依頼者の方だけが特に残業代をもらっていたわけではなく、会社の従業員全体が残業代をもらっていなかったということです。
さらに元を正せば、残業代が発生するのには明確な原因があるのであり、その原因を解決していなかったからこそ、連発して残業代請求を受けることになったわけです(たとえばこの案件では従業員の業務量管理を全くやってなかったのが原因でした。)。
このように、物事が発生するには明確な原因がある、というのが事の本質なのです。
では、原因はすぐに直るか。
…人である以上、そんな簡単には原因は直らないですよね(笑)。
「太ってきたので食生活を改めたい。」
「本を読んだほうがいいのについスマホを見てしまう。」
「帰って家事をしなければならないのについ友達と喋ってしまう。」
誰しもこんな悩みがあるものです。
しかもこれの解決法は簡単なことで、「やらなきゃいいことをやらなきゃいい。」ということに尽きます。
しかし、それができないからこそ問題はなかなか解決しないわけです。
これが法律問題にも当てはまる、ということなのです。
そうであるとすると、
「社長、契約書をちゃんと作って下さい!」とか、
「社長、ちゃんと残業代を計算して支払って下さい!」とか、
「社長、セクハラはやめて下さい!(?)」とか、
弁護士が1度や2度言っただけですぐに改善するはずがありません。
改善を実現するためには、何かしらその手前の問題を解決する必要があります。
これを評してアインシュタインは、
「問題はそれが起きたのと、同じレベルで解決することはない。」
と述べているわけです。
そうすると、法律問題を本質的に解決するためには、
表面的な問題を把握する
→その直接的な原因を究明する
→なぜその原因が解決できないかを考察する
→根本的な原因を突き止める
→根本的な原因を解決する策を打つ
→繰り返す
といったプロセスが必要になるわけです。
こう考えてみると1回や2回、トラブルが顕在化した時だけ弁護士がしゃしゃり出てきても解決なんてするはずがないように思いませんか?
そんなわけで弁護士の継続的な関与が必要であると言っているわけです。
少し、顧問弁護士の必要性がお分かりいただけたでしょうか。
次回は、顧問弁護士が何をやっているのかをお話してみたいと思います。
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