こんにちは、荒木でございます。
昨日は、積み残しの準備書面の
ドラフトなど。
昼からは黒澤明作品「姿三四郎」を
鑑賞。戦中の映画だけあって、
GHQの検閲が入っていたと思しき場面も。
こういった時代を感じられるのも
一つの気付きかもしれません。
さて、昨日、気になったのが憲法記念日に
あたっての最高裁長官のコメントでした。
いくつかのポイントはあるのでしょうが、
はっきり言って中身は皆無でした。
新型コロナウイルスの感染拡大について
「裁判所にとっても前例のない事態だ。」
→ん?そんなの全世界がそうですけど…。
民事裁判のウェブ会議での争点整理は
「感染症拡大の局面でも有用な面がある。」
→…誰でもわかりますけど。
今後の方針について「感染状況の推移などを
踏まえてこれから適切に対応したい。」
→今まで考えてなかったんですか??
もちろん、取材記事ですので、カットされて
いる部分もあるでしょうし、意図しない形で
報じられている部分もあるでしょう。
しかし、何かしらの具体的なコロナ対応策や
今後の方針が示されていたとするならば
それが報道されないはずはありません。
その意味で少なくとも具体策が
示されていないといったことで、
中身がない、というわけです。
まぁ最高裁といえどもお役所ですし、
何もことが起きないのが長官にとっても
最善なのでしょうし、
何かを変えたいなどといった目的意識も
ないのでしょう。
それはそれで、そういう組織である以上、
外から何を言っても無駄なのでしょう。
(外からいうと必ず「司法権の独立が-」
という反撃が飛んできます。)
ともあれ、こういった組織が特別か、
というとそうでもないように思います。
それなりの社歴がある会社であれば、
それまでの前例踏襲をすることが
当たり前でしょうし、
定期的に役職が入れ替わるような組織で
あれば自分の代で変わったことを
したくないのは人情なのでしょう。
しかし、今回のコロナ騒動が示す通り、
変化なくしては組織は陳腐化していき、
やがて崩壊することを免れません。
そして変化を起こし、組織を救うことが
できのはその組織のリーダーをおいて
ありえないことです。
当事務所のような小さい組織ですら、
デジタルシフトについては急ピッチで
進めており、
・案件記録のデジタル化
・案件管理システムの導入
・オンラインストレージ化
・オンライン法律相談の導入
・オンライン相続手続きの導入
・オンライン登記取得システムの導入
・スキャナの買い替え
・既存HPの強化
・メールによるご案内の強化
等々、ここ1か月だけでもこれくらいの
ことには取り組んでいるわけです。
「前例のない事態だ。」とか、
「これから適切に対応したい。」とか、
悠長なことを言っていられる場合では
ありません。
リーダーは、
変革をもって組織の安定を図る、
ことがリーダーの役割であることを
再認識すべきではないでしょうか。