投稿日:2020年04月22日

【札幌 弁護士コラム】人を原因とする問題には必ず解決がある:法律問題と飲酒運転は同じ問題

こんにちは、荒木でございます。

 

最近は面談でのご相談を減らしていた

ところ、昨日は遠方の方が

いらっしゃったので久々の面談を

行いました。

やはり地方部と札幌ではコロナに

対する感覚が異なるみたいですね。

 

さて、弁護士業をしていると

日々、それぞれの方が抱えられている

問題に向き合うことになります。

お医者さんと比べられることが多い

職業ではありますが、その本質的な

問題の定義においては質的に

異なります。

 

それというのが、

「人を原因とする問題か、否か」

ということです。

 

もう少し噛み砕いて言うならば、

弁護士が取り組む法律問題というのは、

人が作った法律という枠組みの中で、

人が故意や過失でその枠組みを破り、

人によって損害を与えられた人が

何らかの救済を求める、

といったように、

全て人に起因する問題である

ということです。

飲酒運転の撲滅キャンペーンで

「飲酒運転は運転する人が飲まなければ

必ずなくせる」というのを耳に

しますが、それと同じ問題だと

いうことです。

 

その一方、お医者さんが取り組む

問題といえば、今回の新型コロナ

ウイルスのように外来の原因が

ある問題もあれば、

老衰や寿命といった生命の根源的な

仕組みに対する問題もあるなど、

人間の力が及ばない世界における

問題も多く含まれています。

 

この違いに目を向けるとすれば、

全て人に起因する問題であれば

解決ができるように思えて

きますし、実際にそうである

はずなのです。

そう考えてみると、法律問題というのは

意外性に対処するものでも何でもなく、

法律という枠組みを知り、

その中でいかに自分や自社の仕組みを

構築していくか、ということのみが

問題になってきます。

そうすると、必ず何らかの最適な仕組みが

存在するのであり、それを構築して

しまえばいい、ということになります。

 

それで大半の問題というのは実は

回避できるはずですが、それでも回避

できない問題があるとすれば、

法律を変えなければならない部分も

あるかもしれません。

そして、法律を変えても解決できない

問題があるとすれば、それはどこかで

人自体に起因する問題ではない

複合領域の話が含まれているという

ことになります。

(例えば、コロナウイルスに関する

助成金の金額をどうするか、というのは

形式的には法律の問題ですが、中身は

経済学であったり、疫学であったりの

問題であるといえます。)

 

そんな風に考えると、法律問題が

難しい問題ではないように

少しは思えてくるのではないでしょうか。