投稿日:2020年04月10日

【札幌 弁護士コラム】新型コロナウイルスに思うリスクに対する対策とは:法律問題もすべて潰すことが大切という視点

こんばんは、荒木でございます。

 

今日は、朝から北海道M&A協会の

会員募集の面談、昼から急きょの

新規顧問業務のご相談、その後

顧問先様のご相談があり、

Zoomを使った改正民法の

勉強会をしていました。

最近、顧問契約のご相談が相次いで

おります。

 

さて、昨今の新型コロナウイルスの

影響であらわになったのが、中小企業の

脆弱性です。

観光業、飲食業、宿泊業を中心に

甚大な影響が出ていると聞きます。

 

その中で、新型コロナウイルスで

ないにしても、このような感染症リスクに

ついて思いを致していた経営者というのは

どれほどいらっしゃるのでしょうか。

おそらく、ということにはなりますが、

10%もいたらいいほうなのでは

ないでしょうか。

私(荒木)の商売がそれほど影響を受けない

業界だからこそそんなことを偉そうに

言っているのではないか、と思われるかも

しれませんが、そうではないのです。

 

私(荒木)がいつも契約書の話を

するときは、私(荒木)が考えうる

あらゆるリスクをまずお話するように

しています。

そうすると大半の経営者の方は

キャパオーバーになって

しまいます(笑)。

 

でもこれは私としてはこれていいのです。

逆にキャパオーバーにならないような

ところであれば、私(荒木)などは

本来的に存在価値がありません。

それというのも、法律問題というのは

考えだしたらキリがないからです。

例えば、今日頂いたお話であれば、

とある人を使うのに雇用契約にすべきか、

業務委託契約にすべきか、という

ご相談でした。

ということはまだ、完全に相手の人の

ことをわかっているわけではなく、

事が始まっていない段階なわけです。

 

そこで雇用契約にしたら労働法上、

「解雇無効のリスクがある」

「残業代請求のリスクがある」

「業務命令権の問題がある」

「基礎賃金の算定はどうするんだ」

といった調子で次々に問題を

投げかけていくわけです。

当然、社長さんからするとそんなことは

考えたこともないでしょう。

そして、意図としてはそんな質問や

指摘を受けることを想定していなかった

でしょう。

 

しかし、これこそが、本来的に

専門家のやるべきことなのではないかと

思っています。

それというのも、今回の新型

コロナウイルスの件に見るように、

リスクというのは着目していなかった

ところからいきなり発生するもので

あるからです。

備えていなかったところに、

「およそ大丈夫だろう」

と思っていたことが発生することが

本当の意味でのリスクです。

 

そうであるとすれば、本来的に

リスクに備えるということで

いえば、ありとあらゆる法律問題も

考えておくべきリスクということに

なってきます。

 

「これは大丈夫だろう」という

発想がある限りはリスクを

潰すことはできません。

本当にリスクを避けたいのであれば、

森羅万象、ありとあらゆることを

リスクとしてとらえ、

それを1つずつ、1つずつ潰して

いくより方法はありません。

そのようなことが未来永続する

企業の本懐ということになるのでは

ないでしょうか。

 

コロナリスクが顕在化し、

経済活動が低調な今だからこそ、

このようなことに思いを致して

みることも必要ではないでしょか。