こんばんは、荒木でございます。
昨日は業務を行わずにお灸で体を
メンテナンスした後、久々にカフェで
読書を。
受験時代を思い出して集中して
読書ができました。
さて、世の中、新型コロナウイルスの
影響で売上げが減少する事業体が増えて
いることが問題化しています。
休業補償の問題や、ひいては生活保障の
問題に至っているところもまれでは
なくなってきました。
この余波で私がちょくちょく行っていた
池袋にある親戚筋の居酒屋もしばらくは
休業することになりました。
しかし、このお店は他の居酒屋とちょっと
事情が違います。
それというのも、「客が来ないから閉める」
のではなく「客が来てしまうから閉める」
というのです。
これだけ聞くと「???」となってしまう
かと思いますが、このお店は池袋でも
有数といっていいほどの老舗で、
そうであるがゆえに店主と女将さんを
含め、お客さんも大半が高齢者という
人数構成になっています。
お店の集客は極めて安定しており、
根強い常連さんばかり、一見さん
お断りを貫いており、不況知らず、
景気の影響を受けない業容で
やってこられました。
このため、このコロナ騒動で飲食店が
ピンチだということになれば、常連さんは
外出を控えるどころか、
「このお店が危うくなっては困る」
ということでこぞってお店に来られた
そうです。
しかし、高齢者が大半であるところに
万が一、感染者が出てしまえばそれこそ
一大事。
クラスターになり、死亡者が出ても
不思議ではない状況になってしまいます。
それを事前に予防するために、このお店は
あえて閉店して最悪の事態を避ける
決断をしたわけです。
「客が来ないから閉める」店と、
「客が来てしまうから閉める」店。
何がこれを分けたのでしょうか。
マーケティング的な言い方をすれば、
リピート率に重きを置いた商売を
やってきた、ということになるの
でしょうが、そのような短絡的な
表現だけでは言い表せない要素が
間違いなく存在するように思います。
歴史、伝統、信頼、安心、人的結合、
場の力、心配り、温かみ…。
いくらでも要素はあるのでしょうが、
私(荒木)にはすべてを語ることは
できない「何か」がそこに存在する
ことは間違いありません。
この「何か」を追い求めることこそが、
もしかすると商売の本質なのかも
知れません。