投稿日:2020年03月12日

【札幌 弁護士コラム】5年ぶりの刑事事件に思う:能力は多面的に発展する

こんばんは、荒木でございます。

 

今日は事務所での業務を終えた後、

自宅で業務を行っております。

 

さて、この度、珍しく刑事事件を

受任することとなりそうです。

こちらの件は、もともと民事事件を

受任していたものですが、

ひょんなことから刑事事件として

新たな展開を見せそうな感じになって

いるため、そちらの部分でも

対応していこうということに

なりました。

 

刑事事件というと、私(荒木)は、

弁護士10年にして10件弱を

受任したことがありますが、ここ

5年程度は全く触っていなかった

と言って過言ではありません。

「おいおい、そんなので受任して

いいのかよ。」

という声が聞こえてきそうですが、

私(荒木)は微塵も心配はして

おりません。

 

それというのも、「刑事事件を

やらなければ、刑事事件の能力は

高まらない。」という前提を

持っていないからです。

少なくとも、法律問題という意味に

おいては民事事件も刑事事件も

同じカテゴリに分類されるのであり、

民事事件を扱っていることは、

必然的に刑事事件の能力も高まって

いると考えられます。

それというのは、どこまで物事を

抽象化して考えられるか、という問題と

表裏一体のものだと思われます。

 

私(荒木)はここ5年程度は、ほぼ

民事事件しか扱ってこなかったわけ

ですが、その民事事件に関しては

心血を注いで取り組んできたわけですし、

業務とは関係なく、意思決定、人間観察、

心理学、社会情勢等について学んできた

わけですので、ベースとしての能力が

高まっていることは間違いないわけです。

(あくまで当社比です。笑)

それを前提とすると、確かに刑事事件の

手続で忘れている部分があったとしても、

それを補って余りあるほどに刑事事件にも

使える能力が増えているはずです。

そのことが、5年のブランクがあった

としても、以前以上のパフォーマンスを

発揮できると踏んでいる根拠に

なっています。

 

このようなことは万事に共通することと

いえます。

すなわち、例えば保険のセールス業界で

名を馳せている人が全てずっと保険を

売ってきた人ばかりではないですし、

自動車メーカーの社長が必ずしも

自動車ばかり扱ってきた人が適任と

されるわけではないですし、

名評論家といわれる人が同じことばかりを

研究してきたわけではないことからも

明らかです。

 

能力の向上を抽象的に考えることが

できるとすれば、1つの能力を伸ばして

いるつもりであっても、他の能力も

実は伸びていたり、伸ばした能力を

別の分野において転用することも

可能になってくるわけです。

 

こういった意味で人の能力というのは

1つのことをやれば1つの力が伸びる、

といった単純なものではないことを

意識して見ることもひつようです。

そうすれば自分の新たな能力の存在にも

気付く場面が訪れるのでは

ないでしょうか。