投稿日:2020年02月11日

【札幌 弁護士コラム】ジャパネットたかた創業者、高田明さんに学ぶ:理論と実技の融合の必要性

こんばんは、荒木でございます。

 

今日は、家のこともやりつつ若干だけ

業務処理を行いました。

 

さて、昨日の高田明さんのお話では

多くのことを学びました。

みなさんのイメージでは

「テレビに出て甲高い声で家電を

打っている人」

ということかも知れませんが、

非常に思索が深く、特に世阿弥の

研究をされていたということで、

言葉の端々から世阿弥の名言が

出てきました。

 

一見、テレビショッピングと世阿弥が

築いた能の世界は全く別物の

ように思われますが、抽象化すると

「人に見せる」

という点で共通項が見いだせます。

されに言えば、見せるだけではなく

「人に共感してもらう」

あるいは

「人の感情を動かす」

といったところまでを実現しなければ

ならない立場であることが共通項と

いえます。

 

その世界を極め、かつ、自分だけでなく

弟子や従業員にも同様の成果を

挙げさせようとするのであれば、

単に自分の感性や感覚だけではなく、

「論・説・学・道」

という世界にまで抽象度を上げて

理論立てていかなければなりません。

このため高田さんは、語り方が

面白いだけではなく、非常に

理論面でもすぐれている部分を

端々に感じました。

 

あまり裏側っぽいことを言うと

営業妨害になりかねないのですが、

(とはいえこのブログを読んでいる

人など数えるほどしかいらっしゃらない

ので大丈夫だと思いますがwww)

時間を意識している部分を非常に

感じました。

今回の講演は90分という時間

でしたが、明らかに最初のほうに

おいて、最終版を盛り上げるための

布石と見られるものがありました。

 

例えば、受講者に拍手を求める

やり方もそうでした。

日本人は普通であれば講演を聞いても

その合間に拍手をするようなことは

まずありません。

最初と最後に、場合によっては

おざなりに、形式的に拍手をする

というのが相場です。

しかし、高田さんは最初の段階において

「大阪では50回は拍手が起こったん

ですよね。」

といったようなことを述べ、あたかも

「拍手をするのが当たり前」

という一種の教育を始めたわけです。

ただ、そうはいってもいきなり

受講者が拍手を始めるわけでは

ありません。

何せそんな習慣はないからです。

 

そこからがまさに手練手管という

ものであり、言葉の端々に

「すごいと思いませんか?」

「大変なことじゃないですか?」

「なかなかこんなことできませんよね?」

といったようなフレーズを入れ、

拍手をせざるを得ない雰囲気を

作って行きました。

そうすると、受講者は拍手をすることが

当たり前になっていき、最後には

高田さんの思った通りに(?)

自然と拍手をするような雰囲気が

醸成されていきました。

 

これが可能になる背景にはどれだけの

仕組み作りがあるのか、私には

理解できませんでしたが、

少なくとも、理論と実技の

両方の能力がなければこのような

事は実現しないはずです。

 

理論も大切、

実技も大切。

 

当たり前のことかもしれませんが、

これをいかに高次元で融合させるかが

物事をうまく回す基本的な原理で

あると再認識した次第でした。