投稿日:2020年01月24日

【札幌 弁護士コラム】弁護士にとって最も重要な能力は「付け焼刃を使える能力」

こんにちは、荒木でございます。

今日はスタッフとの1on1ミーティング、

ロータリークラブへの出席、夜は

日本酒会というスケジュールです。

 

1on1(ワンオーワン)ミーティングとは、

以前にもご紹介したかもしれませんが、

経営者や管理者とスタッフとの間で

1対1で行うミーティングで、

部下の立場にある人が

テーマを設定してざっくばらんに

話すというものです。

以下の本を参考にしてやっていますので、

ご関心があればチェックしてみてください。

 

ヤフーの1on1―――部下を成長させる

コミュニケーションの技法

Amazon.co.jpによる

詳細はこちら:

https://www.amazon.co.jp/dp/4478069786/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_yhOkEb5WCCRKC

 

さて、弁護士になってよく言われる

ことの1つに、

 

「弁護士って全部

法律知ってるんでしょ?」

 

ということがあります。

 

弁護士なら明らかなことですが、

 

「全部わかるわけがない」

 

というのが本音のところです。

 

むしろ世の中にある法律の中で

わかっている法律のほうが圧倒的に

少ないのが実態です。

 

法律を知っているかどうか、

という切り口の他に

 

「何の業務ができるのか?」

 

ということもよく訊かれます。

 

それに対して、ある程度は何でも

できる、と答えると本当に

何でも話が来ます。笑

 

その結果、私であれば、

 

上場会社の社外監査役を務め、

M&Aの会社の代表を務め、

相続対策コンサルをやり、

残業代請求事件をやり、

請負代金請求事件をやり、

離婚調停をやり、

交通事故の訴訟をやり、

顧問先の質問に答え、

契約書レビューの仕事をやり、

外国人の在留資格申請をやり…

 

といったように訳がわからない

状態になっています。

 

とはいえ、私が特殊ということではなく

程度の差は多少あれど、弁護士業を

かかげている以上はこれくらいの

ことはそこかしこから降ってくる

ものです。

 

そんな状態ですので、ごく一部の業務に

ついては本当の意味でプロといえる

領域がありますが、全体で見れば

そんな仕事の比率はかなり低く

とどまります。

むしろ、

初めて扱う分野や、

初めて見る法律や、

初めて作る書面や、

初めて行う手続など、

初めてづくしで仕事に取り掛かるのが

当たり前になっています。

 

(今だから言えますが、)

「コーポレートガバナンスコード」

という言葉を知った日の翌日に、

コーポレートガバナンスコードの

セミナーをやったこともあります。汗

 

そんなわけですので、弁護士にとって

本当に必要な能力というのは、

(1つのことを深めていく能力も

さることながら、)

 

「付け焼刃を使える能力」

 

なのではないかと思うわけです。

 

すなわち、

初めて相談された案件に対し、

初めて見る法律を調べ、

初めての書面を作り、

初めての手続を行って、

そつなく終わらせる、

という能力です。

 

これがあるのとないのとでは

弁護士業として大きな能力の

開きがあることになります。

 

あまり表立って取り沙汰される

ことはないものですが、実は

極めて重要なパラメータである

ことは間違いないでしょう。

弁護士を選ばれる際には

そのようなことも少し考えて

みられてはどうでしょうか。