投稿日:2020年01月21日

【札幌 弁護士コラム】個の能力か仕組みや組織の力か、それが問題だ

こんばんは、荒木でございます。

今日は朝から雑務を破竹の勢いで

やっつけた後、裁判の電話会議、

明日の福岡での裁判のために移動と

いうスケジュールでした。

この電話会議については次回から

WEB会議になる予定とのこと。

裁判所もようやく電子化が

始まりました。

 

さて、最近よく思うのが

 

「人ひとりがいかに影響力を発揮

できるのか」

 

ということです。

 

確かに、歴史上の人物を見ても、

周囲の有名人を見ても、

大企業の社長を見ても、

ひとりで事をなしたとされ、

又はひとりの持つ力が

絶大とされるひとばかりです。

その意味においては、

どんな組織であれ、最終的に

重要な役割を担うのは一人ひとりに

なってしまうように思われます。

 

一方で、人ひとりの力というのは

非常に微弱であり、

安定感のないものであり、

感情に左右されるものであり、

他者の資源がなければ生きない

ものであるという側面があります。

そう考えてみると、いかに

ひとりの能力が高かったとしても、

それを下支えする仕組みや

組織などが確立していなければ

人の個々の力があまり意味を

持たないともいえます。

例えば、織田信長がいかに能力が

高かったとしても、鉄砲隊が

組織できなければ長篠の戦いには

勝てなかったのであり、

渋沢栄一がいかに経営の素質が

あったとしても有力者の支援が

得られなかったとしたらあれだけの

多くの企業を作ることは

できなかったでしょう。

 

そのような意味で個の能力と、

仕組みや組織の力というのは

相互補完関係にあることが指摘できます。

 

そのことを前提とすると、

次の疑問が

 

「個の能力を伸ばすべきか、

仕組みや組織の力をうまく使うべきか」

 

ということです。

 

裏を返して言うなれば、

 

「現状を打ち破るためのボトルネックは

個の能力にあるか、仕組みや組織の問題か」

 

ともいえます。

 

これは簡単に結論付けられるものではなく、

永遠の課題といっていいかもしれません。

経営者目線でいえば、トップセールスとして

仕事を取ってくるべきか、仕組み化を進めて

従業員に仕事が取れるようにするべきか、

という形で現れますし、

いち従業員でいえば、自らの技術を磨いて

会社内で出世するか、自らの力を生かせる

別会社に転職するべきか、

といった形で現れることになります。

 

どちらがより良いのかは当然、

ケースバイケースになりますが、

このような2つの視点を常に持って

おくことで自らの課題を分析的に

見ることが可能になるのではないで

しょうか。