先日、当事務所のスタッフが終わることで
依頼者の方と言い争いになったことが
ありました。
どうしてそうなったのかをスタッフに
聞いたところ、こちらに手落ちのある話では
なかったようでした。
このため、私(荒木)は、なぜそうなったのか
の原因を訊いてみました。
しかし、そのスタッフはやはり事実を
説明するばかりであったため、改めて相手の
心の動きがどうだったのかということを
聞いてみました。
しかし、それについてはどういうことか
よくわからないといった態度で
答えられました。
しかし、私はそこに事の本質があるものと
感じました。
私はその件には全く関わっていなかった
のですが、原因はただ1つ、相手の期待値を
コントロールできてなかったということに
尽きるものと直感しました。
すなわち、依頼者の方は、当事務所に対して
一定程度の期待、ここでは書面の納期や、
書面をどこまで修正するのか、といった
範囲の部分ですが、その期待値を当事務所が
下回ったが故に言い合いになったものと
考えられました。
念のため申し上げておきますが、頭事務所の
対応に置いて客観的に不備があったり、
対応が一般的な程度に比べて遅いといった
ような事はありません。
ただし、依頼者の方の持っている期待に対して
それが正当なものであるか、当事務所が
約束しているかといった確認を行って
いなかったと言うところに原因があった
わけです。
一般化して言うなれば、どのような業種で
あってもお金をいただく以上は、お客様からの
期待を受けているわけです。
その期待というのはときにはディマンディング
にすぎるということもあるでしょうし、
無理な要求や違法な要求ということも
あるでしょう。
しかし、そうであったとしても言われるが
ままに仕事を受けると回答してしまうと
その期待に応える義務が生じてしまいます。
仕事を受けてしまった後で、それが不当だとか
違法だとか、ずるいとか言ってみても
始まらない話です。
事前にいかなる期待に応えるかを約束するかを
吟味する必要がありますし、ときには相手の
期待とこちらの受けた内容が合致しているかを
確認する必要があります。
こういった作業なしに仕事でお金をもらう事は
トラブルの原因にもなり得るようなことです。
商売をするにあたってはこういった期待値の
コントロールが必須なものといえるのでは
ないでしょうか。