今日は珍しく夜の会合まで予定がなくのびのびと(?)事務所で執務しております。
さて、先日は、有名な評論家である先生と少人数での面談をさせて頂きました。
各方面に大変造詣が深く、例えば日本の近代美術、日本の近代史の話が出てきたと思ったら、札幌の開発の状況、高齢者を取り巻く環境の話まで第一線級の知識と理解をお持ちであることがよくわかりました。
このような方と直にやり取りをさせて頂いたことで、自分の未熟さ、至らなさを改めて痛感した次第です。
最近も書いたように思いますが、私(荒木)はこのところ、「居心地の悪い場所に身を置く」ということを意識的に続けています。
これは何も高温多湿のジメジメしているようなところにいる、というわけではなく(笑)、初対面の人に会ったり、身の丈合っていないような普通であれば恐縮してしまうような人と会ったり、自分とは異質のバックグラウンドを持った集団に参加していくようなことです。
そのことによって、自分の中に「ゆらぎ」が生じ、選択肢が増える、といったようなことを以前に書いたかと思います。
もう1つの側面として、人の「格」を知るということが挙げられます。
同業者であれば、仕事の質や客層や収入などによって格がよくわかるものですが、異業種となると簡単にわかるものではありません。
しかし、人間を見る力を養ってくると、どのような異業界の方であっても話すだけで格がわかるようになってくるものです。
私もまだまだ格について満足に語れるような力量はありませんが、それでもやはり格を意識せざるを得ない場面は多々あります。
しかし、相手の格が上であることを意識したからといって、避けてばかりしているようではいつまで経っても格を身に付けることはできません。
そこで必要になってくるのが「背伸び」です。
背伸びをするとは、居心地の悪い場所に身を置くのと同じ意味ですが、格の高い人との場に臨み、時には恥をかいたり、いたたまれない思いになったりしつつ、その場に順応していくような営みです。
かく言う私は、一部上場企業の社長さんに会いに単身で乗り込んでいったり、70代の大病院の経営者の方と飲み友達になってみたり、海外にいる経営者を訪ねてポッと海外にいってみたりと、それなりのことはやってきたように思います。
背伸びをし続けていることで、背が伸びたようにいつかそれが当たり前になり、普通の基準が変わってきます。
普通の基準が変わったということは背伸びをしていない状態で、それまでよりも高い位置にいるということであり、さらにそこから背伸びをすることが可能になります。
これを繰り返すことにより、持続的な成長が見込めるようになります。
何も意識しないでおくと人は現状維持に向いてしまうものですが、背伸びを意識し続ければ成長の好循環が回り始めるのではないでしょうか。