先日、インファクトグループの大見さんと一緒にセミナーを開催させていただきました。
<【セミナー報告】「外国人採用」で失敗しないためのセミナー(6/18)>
https://feelist-srv.sakura.ne.jp/02_test_site/answerz_test/news_blog_all/post-4658/
詳細は省略しますが、話していて思った事は、大見さんのお話は前向き、私は後ろ向きな話しかできない、といった厳然たる違いがあったということです。
私は、このブログでも散々述べています通り、前向きな法務をよしとし、過去を振り返るだけの後ろ向きな法務をよしとしていません。
そうでありながら、「外国人労働者の受け入れ」という話に言及すれば、私の業務はやはり後ろ向きで守備的な業務にならざるを得ないという現状を目の当たりにすることとなりました。
このようにどうしても後ろ向きな業務にならざるを得ないことは、弁護士としての構造的な問題ではなかろうかと思います。
すなわち、弁護士業務は常に、誤りがあってはならない、リスクを取るようなことを推奨してはならない、といったことに縛られているのが実際のところだと思います。
私も、無駄にリスクを取ることばかり推奨する事はするつもりはありませんが、過度にリスクを避ける事は、むしろ害悪ではないかと考えております。
そういった意味において、こういった対比の問題は非常に重要な話ではないかと考えています。
すなわち、大見さんと私とでは経験も違いますし、目指している目標も違います。
しかし、その中でも、伸びる方向のアドバイスをするのか、沈まない方向のアドバイスをするのかといったところは大きな差異があります。
これらについて、結果的に同じ利益を上げるのだとしても、伸びる方向のアドバイスはもてはやされ、リスクを避けるためのアドバイスは軽視されがちな状況が否定できません。
しかし、ある意味では宿命なのかもしれませんが、私は、リスクを避けるアドバイスの重要性を大切にし、周囲の方にも訴えていきたいと考えています。
それというのも、いくら利益を出そうとも、リスクの顕在化すること一発で企業がダメになった事例は枚挙に暇がないからです。
健全な経営を続けていくためには、前向きなアドバイス、リスクを避けるアドバイス、これらの重要性についてそれぞれに思いを致していただく必要があるのではないかと思う次第です。