「老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体」という本を読みました。
この本の内容については色々と感じることがありましたので、詳しい中身については別の機会に譲りたいと思いますが、この本の結論として「高齢者を狙う特殊詐欺(振り込め詐欺等)はなくならない」ということでした。
すなわち、警察がいくら躍起になっても詐欺グループの親玉を摘発することはできず、根本治療ができないまでに詐欺組織は拡大し、かつ高度化しているというのです。
そうであるとすれば高齢者は自分の財産を守るための方策をきちんと練らなければなりません。
しかし、「自分が騙されるはずがない。」「自分が対象となるとは考えられない。」などと考え、対策を取らない高齢者の方があまりにも多いのが現実です。
また、実際に対策を取ろうと思っても「どこに相談していいのかわからない。」「どのような対策があるのかわからない。」という方もいらっしゃるでしょう。
これに関して、最近、増えてきているご相談が「詐欺に遭わないために家族信託を活用したい。」という事例です。
特に預貯金、現金資産が多い方に関しては家族信託を活用した詐欺対策が有効ですし、かつそれほど難しいものではありません。
簡単に述べますと、喫緊で使う予定のない預貯金、現金資産に関し、お子様と信託契約を結ぶことで、お子様の名義に変え、お子様が管理することとできる(ご本人がタッチできなくなる)という対策です。
このような対策を行うにはものの2週間もあれば十分で、手続も難しくありません。
特殊詐欺がなくならない世の中だからこそ、詐欺対策というものについても真剣に考えてみてはいかがでしょうか。