投稿日:2018年06月07日

【札幌 弁護士コラム】決断の責任とアドバイスの使い方

今日は社用車を納車して頂きました。
徐々に事務所の資本が増えていくというのは喜ばしいことです。

さて、弁護士業等の士業や他の人にアドバイスをするような仕事をされている方は、必ず考えることがあると思いますが、「アドバイスはどこまでやるべきか」という論点があります。
アドバイスを文字通りいい方法や知識を示唆するだけ、という捉え方をすることもあれば、アドバイスといえどもかなり強権的に指示するような場合もあります。
いずれの方法を取るかによってアドバイスを受けた側の対応ももちろん変わってくるのであり、示唆をされただけであればその通りにやらなかったとしても、強権的に指示されたような場合にはそれに従う可能性が高くなります。

アドバイスをする側というのはキャラクターが出るものですが、それに対するアドバイスを求める側としては本当は何を望んでいるのかを明確にしてアドバイスを求めることが重要です。
すなわち、自分の決断を委ねるつもりなのか、アドバイスをもとに自分で決断を下すつもりなのかをまずは明確にして質問をしなければなりません。
そうでなければアドバイスを受けても次の行動が自動的に決まらず、またそこで考えなければならないことになるからです。

そもそも、アドバイスを求めるということ自体は、責任をアドバイザリーに対して転嫁するようなものではありません。
仮に「アドバイスを受けたらその通りにやる。」と決めていたとし、その通りにやったら失敗したという場合であっても、責任は決断をした本人にあるのであり、アドバイザリーが非難されるような話ではないはずです。

インターネットの普及にともない、口コミサイトや質問サイトのようなものも増えていますが、どうもこのような投稿を見ると「他人が○○と言っていたからそれに従った」という論調が強く、決断をした本人の責任を忘れているような風潮が強くなっているように思います。
いいアドバイスを受けようと思うのであれば、アドバイスを受けた後に決断する責任が自分にあることを再確認するするべきではないのでしょうか。