経営者や事業主であれば誰しも自社の発展のために心を砕き、努力を積み重ねるものです。
しかし、意外と十分に意識されていないのではないか、ということを感じることがあります。
それは、自社の報酬体系と利益率に関してです。
報酬体系というのは、どのようなサービスや商品を提供すれば、お客様からいくらもらえるか、という基準です。
また、利益率というのは、(厳密に会計上の用語では別の定義があるのでしょうが)簡単にいうと経費又は労力に対して得られる対価の割合です。
このことに関して、報酬体系を決めていないという事業者がまず見受けられます。
すなわち、自社の提供している商品やサービスの料金表がないような事業者です。
このようなことはあり得ないと思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが、本当に実在します。
というよりも士業と言われる人には多く見受けられます。
このような報酬基準が決まっていなければ、「どうやってお金をもらうの?」ということになります。
また、見積もりを作って請求を立てるという人もいるでしょうが、「それならどうやって案件ごとの金額を決めるの?」という疑問が出てきます。
さらに、一部は明確な報酬基準があるとしても、商品やサービスを提供している中で、一部について報酬をもらうことになっていないというようなこともあります。
そのようなことはサービスであると理解したうえでやっているのではないですが、お客様に価値を提供しているにも関わらず、報酬を頂戴していないということはもったいないことであると言えるでしょう。
次に利益率に関してですが、(もちろんそれ以外にもあるでしょうが)事業の目的を利益の取得にあるとすれば、利益を最大化することが事業主に求められることではないでしょうか。
しかし、現実には、収益率の高い事業に集中的に時間、金、労力を投下しているかというとそうでもありません。
利益率を意識して、利益率の高い事業に対して集中的にコストを投下する構造を作る必要があります。
報酬体系と利益率を意識して行動し、帳簿と付け合わせてチェックすることだけでも大きく改善ができるものと思います。