投稿日:2018年02月03日

【札幌 弁護士コラム】姫沙羅に学ぶ:「あなたは何を売っているの?」という質問に対する回答

先日、グルメツアーズ第3弾ということで、札幌で寿司といえばここ!という姫沙羅に行ってきました。

そこで大将から学んだ商売の基本、「あなたは何を売っているのか?」という質問に対する答えとは…。

 

<姫沙羅HP>

http://www.himeshara.jp/

 

あまり公にはしていませんでしたが、今年から一流の料理を食し、一流の考え方を学ぼうということで「グルメツアーズ」という企画を立てました。

何をするかというと札幌にある名店と言われる店を回る企画なので、「単に旨いもの食いたいだけだろ!」とツッコミが入りそうですが、きちんと毎回、それぞれの店で学んだこだわりを業務に活かしていこうという趣旨のものです。

 

さて、今回は姫沙羅にお邪魔したわけなのですが、最近すすきのから西の外れのほうに移転したとのことで一軒家になっていました。

こちらのお店ではコースはお任せのみとなっており、寿司→おつまみ→寿司という独特の流れで出てきます。

普通はおつまみで一通りやってから寿司というのが定番ですが、大将曰く、最初からおつまみで飲むとその段階でできあがってしまい、終盤の寿司の印象が薄れてしまうということで順番をいじっているということでした。

 

また、大将が強調していたのが、「魚にこだわっているんではなく、寿司にこだわっているんだ」ということです。

当たり前のようにも聞こえますが、他の寿司屋に行ってみると「今日は〇〇産の△△が入っているよ。」みたいな話をよく聞きます。

これが「寿司ではなく魚にこだわっている」ということです。

 

このような話からわかるのは、大将がいかに寿司を売ろうとしているかということです。

すなわち、おつまみを最初に出してしまうと寿司がメインではなく飲む場を売っていることになり、魚にこだわると寿司ではなく魚を売っていることになってしまいます。

 

このようなことは実はどこの業界にも起こりうることです。

顧客の業績を伸ばす手助けをすることを売りにすべきコンサルタントが自らが手間をかけることを売りにしてしまっていたり、顧客に施術することを売りにすべきエステサロンがいい美容商品を売りにしてしまっていたり、そういったことは数限りなく存在します。

かくいう弁護士であっても、本来は顧客の法律問題の解決を売りにしなければならないはずなのに、紛争処理に着手することを売りにしてしまい、証拠に基づかない無意味な主張をしてみたり、却って紛争を大きくしてしまったりするようなことも枚挙にいとまがありません。

 

商売を成功させるためには「あなたは何を売っているの?」という質問を投げかけ続けなければならないのではないでしょうか。