投稿日:2017年03月30日

【札幌 弁護士コラム】人格のマネジメントとは?

(本記事は平成29年3月27日分の未投稿記事です。)

 

人の人格や性格というのが千差万別ということは当然のことと思われています。

しかし、一方でその人の人格というものがただ1つかどうかというと、必ずしもそうとはいえません。

というのも人は1つの人格しか持っていないように見えますが、実はそうでないことが多くあるからです。

 

この話はなにも精神病理学的な話ではないのですが、自分に当てはめて少し考えてみるとこのことはすぐに理解できると思います。

例えば、仕事をしているときの自分、食事をしているときの自分、家族と団らんでいるときの自分、趣味を楽しんでいるときの自分など様々な自分を比べてみて、同じ人格でいるといえるでしょうか。

おそらく大半の人はそれぞれの場面で違う表情をしているでしょうし、心の置き方も全く違うことでしょう。

このように人は様々な人格を場面ごとに使い分けることを当たり前のように行っているわけです。

 

その一方で、仕事をしているとき1つをとらえても、その中で多くの人格を使う又は出す人と1つ又は少数の人格しか使わない又は出さない人とがいます。

例えば中間管理職的な業務を行う課長クラスの人でいえば、上司の機嫌を伺いつつ、部下をりつけ、さらに取引先には愛想をふりまかなければならない、といったような人がいます。

このような人はそれぞれの場面で人格を使い分けているということができます。

 

同じように考えて、同じ職業や立場であればいかに人格を使い分けるかということが業績に反映されることがあります。

例えば弁護士を例にとってみると、いつも仏頂面で、依頼者にも、相手方にも、裁判官にも同じ表情で同じ話し方をする弁護士と、依頼者に対しては親身な態度をとり、相手方に対しては厳しく非を追求し、裁判官には論理的な説明ができる弁護士とでどちらが選ばれるでしょうか、という話です。

すなわち、ここでは多くの人格を持ち、その人格をうまく使い分けることができる人が業績を残す確率が高い、ということができます。

 

日ごろのから人格は複数あるということを意識し、「この場面ではこの人格を使うべきだ。」ということを考えて行動するといつの間にか成果につながってくるということがあるのではないでしょうか。