投稿日:2017年03月26日

【札幌 弁護士コラム】インターネットに出ない形式化、可視化できないものの重要性

(本記事は平成29年2月28日分の未投稿記事です。)

 

最近は、インターネット全盛の世の中となってきている様相を呈していますが、本当にインターネットだけがすべての情報を席巻できるかというと疑問を持っています。

 

それというのも、インターネットに上がってくる情報は、基本的なもの、表現しやすいもの、キャッチーなものだけで、本当に一般生活の極限において必要なもの、経営者の決断にとってひつようなものはいくら探しても見つからないからです。

ではこのようなものがどこにあるかというと、やはりこれまでに活躍してきた専門家や知識人、経営者にあるということになります。

 

私(荒木)も様々なご相談を頂きますが、やはり単純そうに見える案件でも、どこかで引っかかってくるという案件が大半です。

例えば債権回収の案件であれば、訴訟では勝てるものの、いざ勝ったら強制執行はどうする、といったような問題に直面することも少なくありません。

そのような相談を受けた場合、インターネットに載っている情報であれば訴訟に勝つためにはどうすればよいかという情報と、訴訟に勝った後にどのようにしたら強制執行ができるか、という情報は存在するでしょうが、「結局、どのようにするべきか」ということに関しては相談を受けた弁護士でなければ判断ができないはずです。

それというのも、話の中の字面だけでは必ずしも上がってこない、真の感情や情報をキャッチすることができる場面があるからです。

 

情報化社会全盛の時代を迎えていますが、情報がいかに自由にやりとりされようとも、真のプロフェッショナルは情報の伝達手段云々で容易に淘汰されるような存在ではありません。

プロの業務に関わっている方がいらっしゃれば、いまいちどプロとしての価値は何かを見つめ直してもよいのではないでしょうか。