昨日から東京に来ており、今日は船井総研の弁護士向けセミナーに参加してきました。
http://samurai271.com/bengoshi/page-1937
思った以上にいろいろと学びが多かったのですが、200社近くの顧問先を抱えていらっしゃるという湊信明先生のお話が印象的だったので少々ご紹介します。
湊先生は、弁護士に対するクライアントからの認識をイノベーター理論とキャズム理論(元ネタはスタンフォード大学のロジャース教授)を用いて明快に説明されました。
先生の分析によると弁護士に対するスタンスは以下の5つに分類できるということです。
イノベーター:直面している問題が法律問題であると見抜き、弁護士に相談すべきと認識し、弁護士に専門性を求める者
アーリーアダプター:直面している問題が法律問題であると見抜き、弁護士に相談すべきと認識しており、弁護士に専門性以外に人間性も求める者
アーリーマジョリティー:直面している問題が法律問題であると見抜いているが、弁護士に相談しようと思っていない者。他士業や保険の営業マンに相談する
レイトマジョリティー:直面している問題が法律問題かどうかわからず、弁護士に相談しない者。商工会議所や議員などに相談する
ラガード:そもそも問題として認識するのに時間がかかり、相談するとしてもごく親しい人に相談する
そしてアーリーアダプターとアーリーマジョリティーとの間にはキャズム(溝)があり、ここで弁護士に依頼する意欲の程度が大きく分かれるとされています。
先生のお話では弁護士側からこれら各階層に対してどうアプローチしていくか、という視点でお話をされていましたが、逆の視点から見ると、クライアント側からも法律問題についての認識の程度によって、どのように動くべきか、誰に相談すべきか、ということ考えて頂く必要があるということになります。
コンプライアンスを実現するためにはもちろん弁護士を使うだけではダメですが、適所で弁護士をうまく使う選球眼のようなものを持って頂くと迅速で望むとおりに近い法律問題の解決が図れる可能性が高まります。
みなさんもご自身が上記のどれに当てはまるか一度考えてみられてはどうでしょうか。