(本記事は平成29年1月23日分の未投稿記事です。)
最近、目標や経営指針について触れる機会が多くありました。
そこで1つ思ったのが、目標や経営指針といった未来において目指す位置というものは安易に設定してはならない、ということです。
ここでの「安易に」という意味は、「ばかげて高い」とか「荒唐無稽な」とか、そのようなレベルの問題ではありません。
ここでいう「安易に」というのは、過去を基準として単なる延長線上に目標決めることをいいます。
例えば売り上げ目標について「前々期は8500万円で前期は1億円だったから今期はその20%アップで1億2000万円を目指そう。」といった決め方をすることです。
また、数値的なものだけではなく、内的な判断基準も同様にあてはまります。
例えば「今までの経験のとおりやって、今年はいい従業員を2人取ろう。」という目標設定のようなものが当てはまります。
このような設定方法の問題点は大きく3つあるように思われます。
1つ目は、将来の不測の事態、過去から現在に至るまでに経験したことがないような事態に対応できないということです。
これは過去から現在に至るまでの間に、経験まで昇華されていない体験のみに基づいており、思考が体系化されていないことから起こる問題であり、理論的に設定された目標でないことから派生する問題です。
2つ目は、単に既定路線に乗るだけで上積みがないということです。
すなわち、形式的に目標を掲げているからといって、成長期の少年の身長が自然と伸びるように何らの努力がなくとも生じる結果を示しているだけであり、そこに努力や工夫といった改善の要素がないことが問題です。
3つ目は、過去からの同じことの繰り返しだけであると徐々に弛緩が生じ、目標達成ができなくなるということです。
事業というものはすべからく、遅かれ早かれ陳腐化していくという宿命を背負っています。
そのような中で改善の努力を伴わなければ徐々に内的な弛緩が生じ、陳腐化を食い止めることすらできなくなってしまいます。
自分を含めてそうですが、目標が形骸化しているようなことは極めて多く見受けられます。
目標設定が効果を発揮するためには隠れた条件があることに思いを致し、まずは最適な目標設定を行うことを重要視する必要があるのではないでしょうか。
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