(本記事は平成28年11月15日分の未投稿記事です。)
「借りたものはきちんと返しなさい。」
誰しも小さい頃に親から教わっているはずのことです。
しかしまぁ、これができない人の多いこと多いこと。
弁護士の食い扶持になっている状況もあるのであまり大きい声で言えることではないのですが。
お金の貸し借りであれば(その場合が一番争いが先鋭化するものですが)法律的に解決するだけなのですが、目に見えないものや抽象的なものの貸し借りというもののほうが実は問題が複雑な様相を呈します。
例えば「力を借りる」とか「知恵を借りる」とかいうような場合です。
このような場合、多くの場面では貸す側が無償の労務の提供を行っているものです。
ですので金銭的なやり取りは発生しないのが通常です。
しかし、貸す側は無償であるが故に、借りる側が不誠実な態度だと腹が立ち、(金銭的な解決を望むのではなく)労務の提供を停止したがる傾向が強く存在します。
この場合の不誠実には様々なことがありますが、一番は貸す側の労務の提供を上手く活かせないにも関わらず頼って行くことではないでしょうか。
具体的にいうと、全く前提知識も勉強しないで個別具体的な事例について解決案を求めることや、依頼内容や説明を整理せずいたずらに貸す側の時間を費やさせるような質問の仕方をするようなこと、自らの情報や手間を一切出そうとせずうまくタダで働かせようとするようなこと、恩をすぐに忘れ誰にも返そうとしないことが挙げられます。
このように不誠実な態度を取る人に対しては誰も力や知恵を貸してくれなくなります。
そうすると借りる側は無償で人の力を借りる術を徐々に失っていき、やがては衰退していくことになります。
私もまだまだヒヨッコですので先輩方のお力やお知恵を拝借することも多くありますが、きちんと返すことを忘れてはならないと改めて思いました。
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