投稿日:2016年06月19日

【札幌 弁護士コラム】政治と法律の距離

昨日は富良野で行われた1泊での会合に出席してきました。

たまたま同席していた政治活動を行っておられる方と深夜に及ぶまで激論(?)を繰り広げておりました(笑)。

 

そこでの内容的な話は割愛しますが、政治と法律との距離とはどの程度のものか、ということを考えさせられました。

政治と法律という言葉は正確には、立法、行政と司法という言葉で表されます。

 

このうち、政治家は立法、行政の双方に関わるのに対し、司法はこれらの権力から独立した専門家(裁判官)が取り仕切るという建付けになっています。

この立法、行政対司法という対立構造は、政治を考える上での非常に重要な観点ではないかと思われます。

というのも前者は多数決、民主主義、与党による主導という数の原理によって動かされるのに対し、後者は個別的権利救済、論理的解決、不偏不党の独立性という特徴を持つものであるからです。

 

立法、行政の立場からよいとされる政策に基づいて立法、法の執行を行ったとしても、後になって違憲訴訟が多数発生する場合があります。

これば例えていうならば世界的に売れているコンピュータソフトにおいてバグが発生してしまったということに近いように思われます。

立法、行政においてもバグを完全になくすことは難しいことだと思われますが、頻繁に違憲訴訟が提起される状況は許されるものではありません。

逆に、司法権は強制力を持った適法、違法に関する最終決定権を持っていることから、その範囲は個別的な紛争解決に限られるべきであり、司法権を利用することによって社会的な問題を解決しようとすることについては、私は疑問を持っています。

 

そのような構造になっているわけですので、政治家の方には紛争が発生する背景事情やそれの具体的解決がどのようになされているかを学んで頂き、それを立法、行政に役立たせてほしいと考えています。

 

今日は珍しくまじめな文章を書きました(笑)。

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