(本記事は6月11日分ですが、システム障害のため投稿が遅れております。)
私(荒木)は日頃からいろいろな会合に顔を出しておりますが、一番多いのはやはり中小企業の経営者の方との会合です。
そのため、中小企業の経営者の方がどのような情報を欲しがっているのか多少は分かっているつもりですが、一番多いと思われるのは「すぐに使えるQ&A」的なものです。
やはり中小企業である以上、まずは会社の存続、永続的経営を目指していかなければならないわけで、すぐに経営に活かせる情報が重要であるということは頷けます。
しかし、そうだとすると、歴代の大企業経営者の話はどの程度役に立つのかということになります。
すなわち、渋沢栄一然り、松下幸之助然り、アンドリュー・カーネギー然り、スティーブ・ジョブズ然り、どの程度そのような人たちの話が実際の経営に生きるかということです。
ここでポイントとなるのは、これらの名だたる経営者にしても、小さい会社を経営していた時代があるけれども、その頃のつぶさな話というものはなかなか出てこないということです。
確かに講話集のようなものを紐解くと、小さな会社をやっている時代の話も出てくるのですが、そこで語られていることは押しなべて大企業に成長するに至る要素となったことであって、その当時はうまくいったとしても中小企業としての維持をもたらすに過ぎない事象はまず語られることはありません。
このことを例えて言うとすれば、東海道線の駅名を言っていく場合に、名だたる経営者は新幹線の停車する駅名しか言わないのに対し、現役の中小企業経営者は各停しか停らない駅を順番に辿っているということができるように思います。
現役の中小企業経営者が求めている情報は、次の駅に行くまでにどうすればいいか、地形はどうなっているか、何らかの難所があるとすればどうやって越えて行けばいいか、という話のように思います。
そのような態度が正しいかどうかは置くとしても、一般に供給されている名だたる経営者の情報とは乖離が存在します。
現役の中小企業経営者にとっては、大上段から構えた話が必要なのではなく、今を前提としたぶっちゃけトークじみた情報が必要なのです。
この意味では、私のような士業も、理屈上の話だけではなく、実際のところどうなるのか、実際に問題が生じるとすればどのような手段があるのかといった情報提供を行う必要があります。
しかし一方で、(私を含めた)中小企業経営者は、企業を成長させ、実際的な話を超えた論理的、倫理的、観念的な話に基づいた経営が可能になるように成長戦略を立てて行く必要があるのかも知れません。
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