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今日は珍しく弁護士っぽいネタを。
今日、証人尋問と和解交渉をやってきました。
訴訟になってしまうと話し合いによる解決ができなくなると思われている方もいらっしゃいますが、むしろ逆であり、訴訟が始まってからも何度か話し合いによる解決が図られます。
よくあるタイミングとしては双方の主張が出そろった段階、証人尋問が終わった段階があります。
裁判官としては、和解を勧めるにしてもある程度の心証(判決となる場合の見通し)を持っていなければなりませんが、双方の主張が出そろった段階で7割くらいは結論が出ていて、証人尋問が終わった段階でほぼ確定しています。
ですので、代理人弁護士としては双方の主張が出そろった段階で和解を持ち掛けるのか、証人尋問から判決に進むのかを判断しなければなりません。
和解交渉を進めるにあたっては、裁判官の交通整理の能力がかなり大きなウェイトを占めます。
和解を主導するのは裁判官ですが、その理由は裁判官は基本的に判決を書くとなるとかなりの労力を使うため、なるべく書きたくないのであり、和解で終われば書かなくて良くなるというインセンティブがあるからです。
裁判官によってそれぞれの当事者にどの程度の情報(心証)を伝えるかがかなり異なります。
今はいないのかもしれませんが、昔は原告と被告とに全く違う心証を伝えるような裁判官がいたそうです。
それは大袈裟かもしれませんが、ある程度は心証の示し方を変えて、何とか和解をする方向に持っていこうとする傾向は各裁判官にあります。
裁判官は、心証に加えて原告被告それぞれの懐具合、感情(怒っているかどうか)、代理人と本人どちらが積極的か等、様々な角度から和解の出し方を考えています。
その中で、原告被告それぞれに強みと弱みがあるため、それぞれの弱みの部分を指摘して「判決だったら~だから、和解したほうがいいよ。」という言い方をします。
代理人弁護士としては判決の見通しを判断することはもちろん大切ですが、裁判官の話している内容をどのように分析するかも大切なところです。
裁判官といえども心証どおりのことを話しているかについては吟味が必要です。
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