投稿日:2016年05月16日

【札幌 弁護士コラム】札幌での家族信託の普及状況①

最近、家族信託の普及活動で様々な方とお話させて頂いております。

何だか普通の話をしていても二言目には「信託」という言葉が出てきかねないほど、家族信託の話ばかりしているような気がします(笑)。

 

そんなこんなでお話をさせて頂いている感想を書きます。

 

まず、一般の方、すなわちお客様になって頂ける可能性のある方ですが、家族信託の良さは段々と認知していただけるようになってきましたが、周りの方で実行したという方がいないことや、仕組みの理解がやや難しいということですぐに案件を進めるという方向に向いて頂けることばかりではありません。

また現状では遺言信託のように金融機関が旗を振って売っているものでもないので、ネームバリューが不足している部分もあります。

他にネックになっている部分としては、専門家であっても財産の状況や家族の状況を開示することには抵抗がある、自分の認知症のことについては考えたくない(ずっと元気でいるものと信じている)、財産の承継について考える余力がない、などの状況が挙げられます。

これらのネックについては、繰り返しお話をさせて頂く中で少しずつご理解を頂いていくよりないものと考えております。

 

また、金融機関の方にとっては、家族信託は遺言信託や投資信託等と並んで(これらと家族信託との違いを明確に分かって頂けるのも容易なことではありませんが…。)売り出せる可能性のある商品として見られる部分がある一方、既存顧客が家族信託の実行を希望した場合には信託口座の解説や抵当権の変更等の手間がかかる点でコストになるという見方もあります。

金融機関はシステム化が進んでいることから家族信託のような非定型のものを取り扱うことについては、やはり容易なことではないようです。

それでも一部の金融機関では、家族信託について大きな関心を寄せて下さり、従業員向けのセミナーを行わせて頂いたところもありました。

金融庁の監督も厳しい状況ですので、なかなか自由な動きは難しいものと思いますが、一般の方に対する影響力は極めて大きいものがありますので、是非家族信託への対応について前向きにお考えいただきたいと思っています。

 

あと、保険関係、不動産関係、ハウスメーカー関係について書こうと考えていましたが長くなってしまいましたので明日に続けることとします。

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