「知動」「理動」「感動」という言葉があります。
「知動」とは知識に基づいて行動すること、「理動」とは理屈に基づいて行動すること、「感動」とは感情に基づいて行動することを意味します。
人は理性の動物とはいうものの、意識的に行動しなければ「知動」や「理動」で動くものではなく、「感動」で動くものといわれています。
このことから紛争が起こる原因も「感動」に起因するものが大半であるといえます。
訴訟は完全に(というと若干違いますが)理屈の世界での勝負になりますが、弁護士が紛争解決のために交渉をするような場面では必ずしも理屈の世界だけで何とかなるようなものではありません。
むしろ交渉相手を「感動」させることがどこかで必要になってきます。
私見としては、交渉相手といっても完全に対立している状態のままで交渉が成立するはずはなく、ほんの少しであっても同じ方向を向いていくような話の進め方をする必要があると考えています。
例えば、残業代を請求してきた元従業員に対して、会社側から一定の金額を認めた上で今後の仕事に対する激励をしてあげるとか、金がない人に対して金銭請求をする場合に相手の懐状況を慮って分割の申し出をしてあげるとか、そのような配慮を見せることです。
弁護士はそれまでの教育のせいか、「知動」や「理動」に訴えようとする傾向があり、交渉ごとでも一切譲歩する構えを見せない人も多くいます。
しかし、本当にそのように強硬な態度を取って交渉を決裂させ、訴訟に持ち込むことが依頼者の利益になるのか、疑問に思うことも多くあります。
私は、「知動」や「理動」だけではなく、人を「感動」させられる弁護士になるべく様々なことを学んでいきたいと思っています。
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